便秘薬の相談をされるお客様が、また増えてきたように思います。
こうしたところにも、新型ウイルスの自粛の影響ってあるのかな~と思います。
このブログで何度も書いていることですが、便秘は生活習慣に直結するといっても過言でない症状です。
生活の改善で、症状も改善されることが大いにあると考えています。
また便秘薬をお求めのお客様の中には、毎日飲んでいても効かない。
最大容量飲んでも効かないから、用法容量を守らず飲んでいる。
もっと強いお薬を、と、相談される人もいらっしゃいます。
なので私は、便秘薬はならば売りたくないくすりのひとつに思っています……
今回の記事では、便秘になると考えられる原因と、どうやって改善すればいいのか、その対策法をまとめていきたいと思います。
目次
よくある便秘の原因
大腸の運動が低下したり、過度に緊張したりして起こる便秘には、考えられる原因もいくつかあります。
その中でも、お客様対応していて、これかな? と思う原因は
- 水分が不足しているから
- 体を冷やしすぎているから
- バランスのいい食事をとれていないから
- 適度に運動できていないから
などがあります。
他にも、環境の変化や排便の我慢、他の病気の可能性やくすりの副作用など、細かいところはいっぱいあります。
まずは上の4つについて見ていきましょう。
水分が不足しているから
とくに、夏に近づくにつれ暑くなってくると、汗をかいて体の中の水分が奪われます。
また冬に向けて寒くなってくると、それまで十分にとっていた水分をとらなくなる人もいます。
十分な水分を取らないと、便に含まれる水分も少なくなります。
便が硬くなり、排便しづらくなってしまいます。
からだを冷やしすぎているから
夏になると、冷房の効いた部屋にずっといたりすると体が冷えてしまいます。
冬の寒い季節にも、十分に体をあたためられていない人も。
体が冷えると、腸の運動が停滞する原因にもなります。
血行も悪くなり、不要物も出ていかないので、体にとってはいいことが全然ないですね。
バランスのいい食事をとれていないから
極端なダイエットが便秘の原因になることがあります。
食事の量を減らすと、それだけ食物繊維や水分などの摂取が減るということです。
便が形成されにくくなり、大腸の働きにも影響が出るので、便が排出されず便秘になる原因になります。
適度に運動できていないから
新型ウイルスの影響もあり、在宅などを強いられ、運動不足の人も増えたかと思います。
体力や筋力が落ちることで、腸管の緊張も緩んでしまい、便を押し出す力も弱まります。
運動しないことで血行が悪くなり、内臓のはたらきも悪くなってしまいます。
運動することで体が温まるので、冷え防止にもなることから、さらに便秘の原因に直結していると言えますね。
便秘解消の対策ポイント
以上の原因を踏まえて、どうしたら便秘が解消できるのか。
私がよく提案するのはこの4つの対策です。
- バランスのいい食事をとる
- 適度な運動の習慣をつける
- おなかを冷やさずあたためる
- 規則正しい生活リズムを身につける
要は「原因」で紹介した不足点を補えばいいのですが……
順番に説明していきます。
バランスのいい食事をとる
先に書いたように食事量を極端に減らすような過度なダイエットは禁物です。
便を形成するだけの量がとれていなかったり、腸の運動自体にも影響します。
偏った食事でなく、バランスよく、なんでも食べるのがいちばんです。
とくにこんなものをとってみてはどうでしょうか。
食物繊維を豊富に含んだ食品
食物繊維は、腸のぜん動運動を活発にします。
便のかさを増したり、有害物質を吸着して、排出させてくれるのも食物繊維のはたらきです。
ダイエットで「食べない」でいると、不要なものを外に出すことができないのですね。
穀類、いも類、豆類、果物、野菜など繊維の豊富な食品を食べましょう~。
ごぼうなんてとっても食物繊維豊富で、いろんなお料理に使えて優秀なのでおすすめです!
乳酸菌などを豊富に含んだ食品
腸内環境を整えるものといえばやっぱり乳酸菌やビフィズス菌を含むような食品です。
継続的に摂取していくことで、腸内環境をよくして、便の状態をいいものにしていきましょう。
ヨーグルトやチーズなどの乳製品がぱっと浮かぶ人も多いですよね。
実はキムチなどのお漬物にも乳酸菌は豊富なんですよ~。
ただ、商品によってはちゃんと発酵させないで、うま味調味料とかで味付けしているものもあるようなので注意です。
こまめに水分をとることも忘れずに
寝ている腸を起こすために、朝、コップ一杯の水や白湯を飲む習慣をつけるといいです。
薄めたスポーツドリンクなども飲みやすくていいかもしれません。
一度に大量の水分をとっても、体は吸収しません。
でも大人の人で一日2Lくらいは水分を摂取する必要があります。
1Lは食事からとることができるとして……
コップ一杯の水を何度かに分けて飲む必要はありそうですね。
たとえば、起床時、朝食時、昼食時、おやつの時間、夕食時、入浴前、入浴後、就寝前に一杯ずつ。
これだけでも200mlのコップなら1.6Lは水分補給できそうです。
適度な運動の習慣をつける
激しい運動をする必要はありません。
10分間お散歩をする時間を作るだけでも効果を感じることがあります。
小さな目標から続けられる運動を選んで、まずは「習慣化」させることが大切です。
できるならば、便秘対策に一番かかわる「腹筋」を鍛えた方がいいかもです。
腕立て伏せで、腕を伸ばした状態をしばらく保つ(プランク)もいいですね。
ちょっとつらいかも~という人には、あお向けの状態から顔をちょっとだけ起こしてつま先を見る体勢を保つのを何セットか繰り返す腹筋運動もいいと思います。
なにしろ隙間時間や自分の体力などを考慮してできそうな範囲の運動を「習慣化」させることです。
おなかを冷やさずあたためる
これからの季節は冷房を使うこともあります。
ちょっとでも「寒いな」と思う環境にとどまらなければならないときは、積極的に腹巻やひざ掛けを利用するといいです。
体の内側から温めるのもいいかもしれません。
冬にはしょうが湯などを飲むとぽかぽかあたたまりますよ。
アイスや冷たいジュースを飲むことを極力控えてみたりするのも体の冷えを防げます。
規則正しい生活リズムを身につける
決まった時間に起きて寝る。
決まった時間に三食食べる。
決まった時間にトイレに行くのも大切。
こまめに水分をとるのも、運動することを習慣化するのも、生活リズムを整える上での作戦です。
生活リズムを整えると、便秘だけではなくて肌の調子も良くなったり、いらいらなどいろんな体の不調もおさえられたりもします。
健康的な生活を送るためにも、まずは日頃の生活習慣を見直してみるのもいいかもです。
それでも便秘が改善されないときは
最初の原因のところにも少し触れましたが、日頃飲んでいるお薬があれば、その副作用が原因になることもあります。
あるいは、糖尿病などの全身性疾患などが、便秘を引き起こしている可能性もあります。
高齢になるにつれて、年齢などの原因もあることもありますが……
生活習慣の改善で症状がよくならない、あるいは悪化しているともなれば、まずは病院を受診して、原因を確かめることが大切かと思います。
心も体も健康が便秘解消の秘訣
腸はリズムを大切にする臓器なのがよくわかります。
なにかちがうことが起きたりストレスを感じるとすぐにふてくされて動かなくなっちゃう。
なので、日頃からストレスや不安をため込まず、規則正しい生活を心掛けるのが大切ですね。
まずは朝、コップ一杯のお水から、はじめてみませんか。
それでは今日も元気にいってらっしゃい~。