登録販売者としてドラッグストアに勤めていると……
当然、市販薬の相談接客の機会がやってきます。
接客をしたら、その内容をメモし、ノートにまとめた方がいいと思っています。
とくに新人の頃ほど意識的に取り組んでいただいた方がよくて……
この道何年のベテラン資格者でも、続けていると新たな発見があるものです。
もう何度か、このブログでも紹介していることですが……
今日はあらためて「なぜ接客内容は記録して残すのか」について触れたいと思います。
目次
接客記録をノートにとった方がいい理由はこの3つ!
接客ノートを作るメリットというのは、3つと言わずさまざまありますが……
中でも、新人資格者にとって有益であるという理由を挙げるとしたらこちらになります。
接客ノートをとるべき3つのワケ
- なぜその商品を選んだのかをふり返られる
- 似たような接客事例のときに気をつけられる
- 自分の接客パターンやクセを把握し改善できる
その1「なぜその商品を選んだのかをふり返られる」
「理由のない発注はしてはいけない」と、新人の頃いっしょだった店長に言われましたが……
まったくその通りで、それはお薬選びにおいても同じだと感じます。
選択するのには、必ず理由があるのです。
そしてその理由は、ちゃんとお客様のお話を聞いた上で選択されているべきです。
でも、新人の頃って
「咳が出るって言ってる」「推奨販売品だし」「いつも使ってるらしいから」
とか言って、すぐに商品選びがちだけど……
ノートに記録して残していると、あらためてそれを読んだとき
「いやいや、もっとこういうこと聞けたら選択肢も変わったかもしれない」
というふり返りができるというように、私は考えます。
その2「似たような接客事例のときに気をつけられる」
すると、次にまた同じような症状での接客の機会があったとき……
「あのときもっとこうしていれば」「こういうパターンも考えられる」
などと、以前のときよりも意識してお客様の話を聞くようになります。
あくまで「似たような接客事例」が起きるのであって……
以前のお客様と、目の前のお客様の状況はまたちがいます。
だから「前回できなかった選択をそのお客様に与える」のではなく……
「前回よりも目の前の人の情報を得る」ことで、提案ができるようになります。
ノートを接客後にとると、あとからそのときに必要だったお客様の情報や……
それに基づいて考えられる病態の知識を書き込むこともできます。
自然と知識を深めるために勉強するようになるのもノート効果かもしれません。
その3「自分の接客パターンやクセを把握し改善できる」
自分の接客を何度か記録していると……
だんだん自分の接客にパターンが見えてくるものです。
できているところもみつかるかもしれませんが……
自分の接客で足りないところ、改善点が見つかります。
どういうときに自分は選択に迷いが出るのかとか……
こういうときに自信がなくなりやすいなとか……
この選択をするときはこういうことを考えているなとか……
そういうこともけっこうわかります。
それがわかると、そこを改善するために何の勉強を優先すべきかがわかります。
自分で自分の弱点を把握するためにも……
自分の接客を記録することは、とっても有効なんです。
接客記録をつけることで自分の勉強モードを加速させる
私がつけている接客ノートのはじめの部分を読んでみると……
家にかぜ薬の常備薬がほしいというお客様の接客事例がありました。
自分がかぜを引くとまずのどが痛くなることが多いという言葉を聞いたからか……
イブプロフェンの入ったお薬を選んでいるようでした。
でも、今読むとほんとツッコミどころ満載で……
15歳未満には使用できないからお子様と共用しないことを伝えてないし……
インフルエンザの疑いがあったら使用できませんし。
高血圧などの既往歴を聞いたのかもよくわからないから……
エフェドリン系は大丈夫なの〜とか。
でもこの記録があることで、幅広い人が使えるかぜ薬があるのかを調べるきっかけもできます。
自分が何をわかっていなくて、どう勉強したらいいか困っている人こそ……
接客の記録はつけておくべきですよ〜!
今日はここまでです。
すてきな1日になりますように〜!