新型ウイルスの影響で撮影が滞ったのもあり、4月から放映予定だったドラマが、この時季になり、いよいよワンクール遅れの放送開始になっていますね。
4月期のテレビドラマは個人的に見たいなーと思っていたものがいくつかあったので、始まるのが楽しみでした。
そこで、今回は最近見たテレビドラマについて少しだけ書いてみたいと思います。
ちょっとネタバレもしているのでこれから見たりする人は注意~。
目次
ハケンの品格(日本テレビ、水曜22時放送)
脚本:中園ミホ
出演:篠原涼子、小泉孝太郎 他
2007年に放送された同名作品の続編ドラマです。
食品商社S & Fで繰り広げられる、スーパーハケン「大前春子」の活躍を描いています。
かっこいい女性を描く中園ミホ脚本作品
実は前作は全く見ていない、この「ハケンの品格」というドラマ。
2007年当時、高校生だった私。
当時はどちらかというと「拝啓、父上様」を熱心に見ていました。
でも「ハケンの品格」の方が話題になってるなーくらいには認識はしていました。
脚本家は中園ミホさん。
「やまとなでしこ」や「スタアの恋」「anego」のように自分の考えをもった強い女性を描く脚本家さんというイメージ。
最近だと「Doctor-X」もそうですね。
元々好きな作品を書く脚本家さんの作品なので、当時見てもきっとはまっただろうな、と今にしては思いますが……
あの頃は倉本聰の方が私の心をつかんでいました。
「生きるために笑っている」第1話を見て
※以下、第1話の内容を含みます。
春子「死ぬほど嫌な目に遭った次の日も、ハケンが笑顔で出勤するのは生きるためです。生きるために泣きたくても笑っているんです。有給たっぷりのみなさんとは違うんです。以上」
社員からセクハラを受け、人事部に監禁され責められる派遣社員の亜紀と小夏を助けにきた春子が最後に放つセリフです。
正社員の終身雇用が神話になりつつある現代でも、やっぱり正社員は守られているし、生活に余裕が持てますしね。
私は大学卒業後に1年間フリーターをしましたが、平気な顔しながらその日暮らすのが精いっぱいで、就職できなかったらどうしようって、ずーっと不安でした。
その不安がないのが、今は本当にありがたいです。
もしずっとあの時のようにフリーターのままだったら、今のように「仕事に楽しみを」なんていう余裕、もてないのかな……
と、ちょっと考えつつ、次に見た2話の内容です。
「自分に対する責任」を考える第2話を見て
※以下、第2話の内容を含みます。
宇野「俺に言わせりゃ、正式な場で会社のことを『わが社』『弊社』と呼んでいいのは社員だけ! もっと言えば、会社の考えや、社を代表して何かを言いきれるのは社員だけなんだよ」
言い方があれな場面でしたが、宇野のこのセリフはもっともなんですよね……
責任をとる立場だからこそ、ハケンさんに限らず、アルバイトさんパートさんと背負う仕事がちがいます。
正社員だからこそハケンさんを「分際」呼ばわりするような仕事ぶりじゃいけないですしね。
春子の言うとおりです……
春子「ハケンには、会社の責任はとれませんが、ハケンにだって、とるべき責任があります。それは、自分に対する責任です」
正社員にしてもハケンにしても、結局自分の仕事を低く見ては自分に対して無責任なことは変わりないんですよね。
できる仕事、やれる仕事は無限! じゃないのかもしれないけれど……
どこかに自分に「責任」をもたせて働くことで、仕事に対する意識ってちがってくるのかもしれない。
う~ん、ハケンの品格、春子の表情や発言にもいろいろ考えさせられるドラマやな。
ドラマスペシャル「スイッチ」(テレビ朝日)
脚本:坂元裕二
出演:阿部サダヲ、松たか子 他
連続テレビドラマではなく、特別番組ですが……
最近見たテレビドラマとしてご紹介します。
学生時代から7年間付き合っていた元恋人同士の直と円が「お互いに新恋人を紹介する会」を開きます。
直は検事、円は弁護士。
直が担当する「みなとみらい連続突き飛ばし事件」の展開とともに、物語もすすんでいきます。
選んだ何かと選ばなかった何かをずーっと考えちゃうドラマ
※以下、本編の内容を含みます。
直が円に問いかける「止まってる時計と1分くるっている時計」の話。
スーパーマーケットで並ばなかったレジの話。
円の恋人、貴司が話した「いい人と悪い人」の話。
離れたいけど、離れられない。
好きだけど、好きじゃない。
いつも自分が選んだものとは別の、ちがう何かが存在していて……
選ばなかった何かを思いたくないのに思ってしまうのは、坂元裕二脚本独特の理屈っぽく、だけども核心を突く、巧妙なセリフ劇のせい。
メモも取るのを忘れて食い入るように見ました。
今年に入って一番楽しめたテレビドラマです。
まだTVerとかで見られるので、気になる人はお時間作ってぜひ。
これからはじまる気になるドラマ
今後スタートする中で気になるテレビドラマは
- アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋
- MIU404
- 半沢直樹
あたりの初回を見て、今後追うか決めていきたいところです。
相変わらず職業系のお話が多い昨今の日本のテレビドラマですが……
繊細で魅力的な人間模様を描けるところが日本のドラマのいいところだと思うので、期待してみたいと思います!
それでは、今日も元気にいってらっしゃい~。