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「子どもが風邪をひいたかも」小児用のかぜ薬を選んでみた

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30代くらいの女性のお客様に声をかけられました。
5歳のお子さまが、咳と鼻水が出て困っているといいます。

かぜ薬をご所望でしたが、もう少しくわしくお話を聞くことにしました。

くわしい症状を聞いてみた

症状が出ている相手がお子さまとなると、ご本人からくわしく様子が聞けないことが多いですよね。
だいたいは、お薬を探しに来られた親御さんからのヒアリングになります。

もしかしたら、患っている本人のニュアンスとはちがうこともあることを念頭に……
それでも、なるべくくわしく、情報を集めたいところです。

咳と鼻水以外の症状はあるか

「咳と鼻水以外に、ほかにいつもとちがうような様子はありませんか。お子さまはだるそうにしていますでしょうか」
「本人は一応元気とは言うんですけど、少しぼーっとしている気がして。今朝になって鼻水が出たり咳をしたりしていたので、風邪かもと思いました」

「熱が出たり、体が痛いと訴えたりはしていませんか」
「それはないですね」

このご時世でもあるので、早く風邪を治してあげたいというお客様。
速攻性のあるお薬をお求めでしたが……

「そもそも、対象が小児であるお子さまの時点で、飲めるお薬が限られてきます。比較的作用の穏やかなものになりますし、本来かぜ薬は、風邪を治すものではなく、今出ている症状を和らげるだけのものです」

そう、なので風邪を治すいちばんのくすりは本人の「免疫力」
症状が出ているも元気であれば、消化の良い食事をとって、ゆっくり休ませることがいいと伝えました。

咳や鼻水自体のくわしい状態

「ちなみに、咳と鼻水ではどちらがお辛そうに見えますか」
「う〜ん、鼻水、かな」
「そうですか。ちなみに鼻水は色のついたねばねばした感じでしょうか。水っぽいサラサラしたものでしょうか」

と、今度はいま出ている症状にシフトしてヒアリングを開始。
症状が多数ある場合、中でもしんどい症状に対するお薬を最優先するのは、よくやることです。

「見ると透明なんですけど、かませるとちょっとねばっぽいような感じですかね」
「なるほど、そうすると咳は、空咳というより、痰が絡んでいるようなタイプの咳ですか」

そうです、とお客様。
今朝からの症状なので夜のことは分かりませんが、今朝は咳をすると痰がからんでいるような感じだそうです。

聞き取れたお子さまの症状まとめ

そんなこんなで、お客様から聞き取れたお子さま(5歳)の症状は……

  • 熱はなくいつものように元気がある
  • 少しぼーっとしているように見える
  • からだの節々が痛がることもない
  • どちらかというと鼻症状が辛そう
  • 鼻水は水っぽいが粘り気もある
  • 咳をすると痰がからんでいる

というような具合。
この時点でだいぶお薬の選択肢がしぼられてきそうですね。

飲めそうなお薬を選択してみた

さて、お薬選びなんですが……
お子さまに対して選ぶお薬って、大人ほど「なんでもオーケー」じゃないことってわかると思います。
大人になったらなったで飲めないくすりができることもありますが……

とすると「どんなお薬がどうすれば飲みやすいか」という点も、商品選択で大切になってくると思うんですよ。
たとえば、こんな感じで……

お薬の剤形の選択「とくに希望がなければシロップ剤」

「お薬なんですけど液体のものとか、粒のものとかありますが、ご希望はありますか」
「どれがいいんですか」

いちばんいいのは、本人が飲みやすいものです。

「甘いお薬が苦手とかではないですか。くすりの独特な味がするのが嫌という場合は、粉や液体は避けて、錠剤やカプセル剤という選択肢もあります。飲みにくい場合は、ゼリー状のオブラートもありますよ」

お子さまは5歳ということもあり、とくに希望がなければシロップ剤のお薬を選択しようと考えていました。
すると、やっぱり味についての苦手はないとのことだったので、今回はシロップのくすりにすることに。

お薬の種類の選択「総合かぜ薬は選択からはずす方向で」

さて、いよいよお薬選びなんですが……

「かぜ薬をご希望ですが、かぜ薬である必要はないと思うんですよね……」
「そうなんですか?」

体に痛みもなければ、熱もないお子さまですから、解熱鎮痛薬の入っている総合かぜ薬は選択肢から外しました。
「飲む必要のない成分を、あえて摂る必要はありませんからね。そうすると、選択肢としてあるのは……」

鼻症状に効果のある「鼻炎薬」
それから、咳をおさめるための「せき止め薬」
このふたつが選択肢としてあがってきますが……

お薬の種類の選択「どちらかというと鼻炎薬を選びたい」

「私は鼻炎薬の方がいいと思うんですよね、その理由としては……」

  • いちばん辛そうな症状が鼻水であること
  • 空咳ではなく痰のからむ湿った咳であること

「鼻炎薬は鼻水を止めるだけでなくて、身体中のあらゆる水分を止めるんです。だから、副作用として口が乾くこともあるし、お小水が出にくくなる人もいます」

そのお薬の効能には書いてあることではなかったので大きな声では言えませんが……
鼻のねばねばしたものを止めることで、痰のようなものもおさまってくれるのではと考えました。

「鼻とのどって繋がっていますし、どちらかをおさめれば片方も良くなりそうですよね。そうすると、どちらかというと鼻に注力した方がいいのかなと思って」

鼻が苦しいと、頭も重くなってくるものですし……
元気があるのに、ぼーっとして見えるのも、そのせいかもしれません。

シロップ剤の鼻炎薬を選ばれ購入されました

一通り説明すると、納得されたようで、お客様は鼻炎薬のシロップ剤を手にしました。

「ご飯を食べたあとと、必要なら寝る前にも飲ませてあげてください。間を4時間以上空ければ、場合によっては6回まで飲んでいいお薬になります」

ということで、今回は鼻炎薬を購入されました。

小さなお子さまの場合、市販薬で対応できることは限られてきます。
飲めるお薬の種類も少ないし、作用も穏やかなものばかり。

あまりにも具合が悪くてぐったりしているような場合は、病院へ連れて行くことを最優先していただきたいです。

お客様にとっていい選択提案ができますように。
それでは、今日も元気にいってらっしゃい〜。

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