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医薬品 接客

目がゴロゴロする! いろんなことを考えて選ぶ目薬

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「目がゴロゴロするのを治す目薬ありますか」
と、尋ねられたのは30代くらいの男性のお客様。

「いつからゴロゴロして困っていますか。目がゴロゴロする以外にも、かゆみやぼやけるなどの症状はありますか」
「今朝起きたときから気になっているんだけど、とくにかゆいとかぼやけるとかそういったことはないです」

「目がゴロゴロする」という症状……
よく聞かれるけれど、実は目薬の中でいちばん選択に迷ってしまう相談。

さて、どうしましょう。

ゴロゴロする原因を考えてみた

目がゴロゴロする……
よく言うけど、正直なんで起きるのかわからないこともあります。

今までの接客経験から言って、この症状を相談してくる人たちの傾向は3通りあります。

ドライアイ

正直、いちばん最初に疑いました。
冬だし乾燥しているし……

なんだかちょっと涙目っぽさも感じるのは、乾燥で涙をたくさん分泌しなきゃという指令が出過ぎている証拠では。

「ドライアイの傾向はないですか。スマホやパソコンを長く見すぎたり、そういう生活が多いとか」
「う〜ん、あんまり感じないかな。パソコンとかもあんまり見ないし……」

あんまり本人はピンと来ていない様子。

コンタクトレンズ

コンタクトレンズの装着による異物感を「ゴロゴロ」と感じる人もいます。
が、この原因は早々に消去されます。

どうやら、コンタクトレンズは装着していないということが、お話の中でわかりました。

ごみ・埃などの侵入

「目に何かものが入った、とかそう言うことはありませんか」
「どうだろう……よくわからないな」

そう思ったのは、お話の中で「こういう症状はよくあるのか」を聞いたときでした。

「そういうときに、何か目薬を試されたことはありますか」
もしあれば、効果を感じていた場合それを提案しようと思ったからです。

「いいえ、とくに使ってなくて」
「使わなくても、自然に症状はおさまる感じですか」
「そうですね」

ということは、単純に何か目にものが入ったのが取れると解消しているのでは。
そう感じたのですが……

お話を元に目薬を提案してみた

  • かゆみや充血、かすみなど「ゴロゴロ」以外の症状はない
  • 朝、起きたときから目の違和感を感じ気になっている
  • 同様の症状が出たときの使用薬はなし、自然に治る
  • ごみや埃などの異物が侵入したかの自覚はない
  • コンタクトレンズは使用していない
  • なんとなく涙目のようにも見える

お客様から聞き取れたのは、このくらいですが……
正直「これが原因!」という決め手に欠けていて、確実なお薬選択にはならないかも……

ということで、確率論といいますか、いちばん「どの原因でも通用しそう」な選択肢をまずは提案。

提案1「人工涙液」

「お客様のお話を聞いている限り、ドライアイの可能性も拭えず、目に実際に異物が侵入しているかもしれないという状況です」

そこで「涙の成分に近い」成分の「人工涙液」を提案しました。

  • かゆみ止めなど症状に関係のない余計な成分はなし
  • 目にうるおいを与えることでドライアイ症状を改善
  • 「目薬をさす」ことで異物を洗い流すこともできる

ということを総合的に考えた結果「人工涙液」で様子を見るのがベストだろう。
そう考えましたが……

「う〜ん、そうですか……」
と、お客様はピンときていない様子。

しかし、何かほかに心当たりがあるのか尋ねても「わからない」

なので、根本的な解決にならないかもしれませんが、これで良くなればラッキー。
症状が改善されない場合は眼科をすすめると、人工涙液をひとつ手に取り帰られました。

提案2「プラノプロフェン」

お客様は帰られましたが、納得のいく様子ではなかったのが気がかりです。

そこで、出勤してきた薬剤師の先生(今いる店舗は薬剤師勤務のお店です)に
「先生だったら目がゴロゴロすると相談されたら何を売りますか」
と尋ねてみました。

今にして思えば、薬剤師勤務店舗だしヒアルロン酸ていう選択肢もあったな……
と思ったのですが、先生が選んだのは「プラノプロフェン」製剤の目薬。

たしかに効能に「異物感(コロコロ)」とか書いてある〜!

もう少し調べてみると、プラノプロフェンは元々は抗炎症薬。
でもドライアイに対しても医療用のヒアルロン酸とほぼ同等の効果があるという文章を発見。

なるほど〜、今度から選択肢のひとつに加えてみようと思います。

症状に合わせて提案できる選択肢の幅も広げなくては!

今回のお客様はドライアイや異物侵入の可能性で「人工涙液」のお薬を選びましたが……
「プラノプロフェン」のお薬も提案できていたら、きっとお客様の選択も変わっただろうな〜。

選択に対する納得度もちがうかもしれない。

症状などをよ〜く聞くのも大切ですが……
それに合わせていくつか提案できる選択肢の知識の幅も広げていければいいなと感じます。

もっとお客様に寄り添った接客ができますように。
きょうも元気にいってらっしゃい〜!

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