夏になると増えるお薬の接客ってあると思います。
例えば、虫刺されのくすりありますか、とか。
あせものお薬ありますか、とか。
この辺はわかりやすいところかと思います。
けど、実は「これも夏特有の接客かな」と思うことって、もっといっぱいあります。
それを今日は並べてみたいと思います。
「頭が痛いんですけど」と頭痛薬をご所望
夏の「頭が痛い」というお客様の接客、実は悩みどころでもあるのです。
なぜならその頭痛が、もしかしたら「熱中症」から引き起こされている可能性があるからです。
ここでのチェックポイントとしては
- 長時間暑い環境で過ごしていなかったか
- こまめに水分補給はとっていたか
など、熱中症に関する条件についてです。
大量に汗をかいてたり、お小水が濃く少量であったりも、わかりやすい傾向かもしれません。
熱中症の疑いがある場合は「経口補水液を少しずつ飲むこと」「体を冷やすこと」などを提案してみます。
なぜなら、脱水を伴う熱中症の状態で解熱鎮痛薬を飲むと、腎障害を起こしやすくなると言われているのです。
だから、安易にお薬をすすめられないところがあります。
熱中症による頭痛の根本の原因は、脱水による水分不足なので、経口補水液を少しずつ摂取することで、脱水症状を改善することが、治癒につながるといわれています。
「胃が痛いんですけど」と胃腸薬をご所望
「胃が痛い」というお客様は、1年かけていらっしゃると思います。
また、その訴えの内容も、多岐にわたる相談になります。
夏に増える胃痛の接客の特徴は……
- とにかくおなかが痛いけど他に症状がない
- 飲み過ぎ食べ過ぎなどの原因が見当たらない
- 何かを食べてもおなかが空いていても痛いまま
みたいな人の相談。
こういう人の相談を受けた場合、チェックするポイントは……
- 長時間冷房がきいた環境などにいなかったか
- キンキンに冷えたつめたい飲料を飲み続けていなかったか
など。
つまり「冷え」に関する質問です。
冷えによる痛みは「ブチルスコポラミン」という成分の胃腸薬が有効に働く可能性があります。
胃がけいれんしているような状況で、さしこむような痛みが特徴です。
前立腺肥大や緑内障などで飲めない人もいますが、相談されたら覚えておきたい成分です。
「便秘になってしまった」と便秘薬をご所望
夏は便秘の相談も増えてきます。
その原因は、またも「冷え」
それから「水分不足」「食欲不振」なども当てはまるからです。
冷房に当たりまくったり、つめたい飲み物を飲みまくったりしていると……
腸の運動が停滞してしまうのです。
また、十分な水分を取らずにいると、便がかたくなって出にくい〜なんてことも。
食欲がなくなって食事も少なくなると、そもそも便がしっかり作られなくなってしまいます。
安易に便秘薬を販売せず、生活習慣の見直しを声かけ……
整腸剤や、内臓をあたためるタイプの栄養ドリンクなどをすすめてみるのもいいかもしれません。
夏は「冷え」や「脱水」による症状の相談に注意!
一見「突然起きて原因がわからない」と訴えられるような相談だったりもしますが……
実は、夏特有の相談内容だったりします。
お客様から必要なだけ情報を聞いて、適切な選択ができるといいと思います。
それでは、今日も元気にいってらっしゃい〜!