医薬品だと、お客様の症状やニーズに合わせて商品を選択することができるけど……
日用品の「どれがいちばんいいの?」とか
食料品の「どれがいちばんおいしいの?」とか
困っちゃいますよね。
正直好みに左右される部分もあるものもありますが……
私はそういうとき負けじと「自分の好み」でもって「持論を展開」しています。
目次
とくに推奨販売品もない商品でおすすめを聞かれても慌てず
お客様におすすめを聞かれて、候補に浮かぶひとつが「推奨販売品」かもしれません。
でも、とくに会社ですすめている商品が見当たらないものもあります……
化粧品や介護用品など会社の勉強会などで知識がある商品の場合も選びやすいかもしれません。
でも、すべての商品がそうとは限りませんよね。
そしたらもう「自分のお気に入りの商品」をおすすめするほかないじゃないですかね!
お客様「いちばんおすすめのハブラシはどれですか」
今回、お客様に尋ねられたアイテムは「ハブラシ」でした。
「いつもは歯医者さんですすめられたものを買っているんだけど、ここでいいものがあればそれを使おうかと思って……」
と、お客様。
「そうでしたか、普段お使いの歯ブラシには何か特徴がありますか。使い心地など、気に入っているところはありましたでしょうか」
何か選択の手がかりになるかと思い尋ねましたが、とくにこだわりはなさそうな様子。
う〜ん、と少し考えましたが、お客様が「店員さんはどれを使っているの?」と聞いてくださったことにより……
「そうか、自分のお気に入りを答えればいいんだ!」という考えに。
【私が選ぶ「ハブラシ」】ヘッドが小さくやわらかい
私が選ぶハブラシの条件は、メーカーやシリーズなどにこだわりはありません。
「今はこちらを使用していますが、強いていうなら『ブラシのヘッドが小さく、やわらかい毛』のものを選んでいます」
これには私なりの持論があって……
オーラルケア、歯磨きにおいていちばんよくないのは、歯を磨いた「つもり」になっていることだと思っています。
「ブラシが硬いとゴシゴシとよく磨けたような気持ちになりますが、磨き方次第ではただ歯を傷つけにいっていることも考えられます」
それだったら、やわらかい毛のハブラシを使用して時間をかけて磨いたほうが状態良く歯を磨けるのでは、というのが私の考えです。
「ヘッドを小さいものを選ぶのは、奥歯までしっかり届くものを使用した方がいいからですね。私は口が小さいので、とくに気にしてハブラシを選んでいます」
そういうとお客様は「それなら店員さんと同じハブラシにするわ」と手にとってくださいました。
尋ねられた商品から別の関連商品に誘導することも
ここで接客を終了すれば、お客様の要望に応えられた! ことになりますが……
もう少し粘ってみることもできると思うのが、私の考え方。
「先ほど『時間をかけてじっくり磨く』ことを大切にしている話をしましたが、その点に関しては歯磨き粉選びにも言えることなんですよ」
と、今度は歯磨き粉の棚の前にご案内。
「発泡剤不使用」の歯磨き粉を手に取りました。
「こちらの歯磨き粉ですが、一般的な歯磨き粉とちがって歯を磨いても泡立ちません。すると、なんだか歯を磨いたような気がしないという気持ちになるんですね。これがひとつデメリットに感じるかもしれません」
でも、磨けた気がしないことによって、結果的に自分からよく磨こうとするものなんです、と続けます。
「私の考える歯磨きの最大の敵は、歯を磨いた、つもり、になることです。この歯磨き粉を使えば、それが自然と防ぐことができます」
さらに、いい菌を残し悪い菌を倒す特長を提示。
寝る前のブラッシングで、朝起きても口の中がねばねばしないメリットも伝えました。
今回は購入にこそつなげることはできませんでしたが……
こうして関連商品を紹介することで「要望以上」の提案をすることもできるのです。
お気に入りをたくさん作ってたくさんの商品を提案したい
そう、そのアイテムに関して会社のおすすめも、特別な知識がなかったとしても……
自分が「これ好き!」というハートがこもった商品があれば、それをすすめていいのです。
実際に使ったことのある商品、こだわりの条件、その理由。
リアルな経験でもって、口コミ的な感覚でお客様に伝えることができたら……
お客様はわりと信用してくれることもあるものです。
お店の商品全部を試すことはできなくても……
なにかお気に入りをみつけて紹介できるようなアイテムをたくさん作っていきたいな〜と思いました。
それでは、きょうも元気にいってらっしゃい〜!