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医薬品 接客

「お客様に寄り添う接客」ってなに? 共感する力を伸ばしたい

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先日、ビタミン剤をお探しのお客様を売場へご案内しました。

「疲れ目ですか、肩こりや腰痛などの症状は伴っていませんか」
と、尋ねると「疲れ目というか……」とお客様。

「緑内障の治療をしていて……テレビで目の神経にいいって宣伝していたから、飲んでいたら少しでも良くなるんじゃないかと思って」
と、言います。

やっぱりテレビの影響というのは、大きいものだなと、この仕事をしていると強く感じます。
お客様の言葉に、いろんな思いが巡りました。

ビタミン剤で緑内障が「治る」とは思われたくないな

基本的に、緑内障で一度失ってしまった視力は、お薬や手術で回復することはないと聞いています。
緑内障患者にとって、ビタミン剤を飲むことはけっして害があることではありませんが……

「こちらの商品の効能は、あくまで眼精疲労と、それに伴う肩こりや腰痛、手足のしびれなどの症状へ向けたものなんですけど、目の症状以外にこういった症状は感じることはありますか」
「いえ、そういったことはないけれど……」

あくまで目の症状(視力や視野の回復)について期待されているのであれば、きっとお客様の期待には応えられないと考えていました。

「ビタミン剤で緑内障の症状に変化が出ることはないかもしれませんが、ビタミン剤で栄養補給することは、いいことだと思いますよ。お守りとして、飲んでみるのもいいかもしれませんね」

私のその言葉を聞き、お客様はビタミン剤の一番小さい容量のものを持ってレジへ向かわれました。

でももっとビタミンの重要性や効果を伝えればよかった

ビタミン剤が、一度なってしまった緑内障の症状を回復させることはできないかもしれません。

でも、もっとそれを飲むことによって、目にどんないいことがあるのかについて、説明してもよかったかな〜と、今にしてみれば思います。

たとえば、ビタミンB群は視神経に栄養を与えてくれる役割のものだし……
とくにビタミンB1は、目の疲労を軽減させるから、眼圧の上昇も抑えられるかもしれない。

たしかにこれはあくまで、緑内障を「予防」するために飲むには効果的な栄養素たちです。

なってしまったものは治せないかもしれないけれど……
そういったことを教えて差しあげるまでは、してもよかったのかな〜と感じました。

「過剰な期待をさせず、事実を突きつけすぎないこと」

こういう場面でお客様が求めていた接客像を、実は私は知っています。

お客様の選択や考えを尊重し「このくすりがよく効きますよ」という専門家からの太鼓判が欲しい。
つまり、後押しが欲しいだけ、ということです。

お客様の考えに誤りがあったとして……
その考えに事実だけを突きつけすぎると、ダメなことが多い。

でも、こちらもいい加減なことばかりは言えません。
お客様には「過剰な期待」をさせず、正しい作用などをお伝えしたい。

この匙加減が、ひっじょ〜おに難しい場面が、接客を重ねていても度々起きるのです。

もっとお客様に寄り添える接客ができるようになりたい

お客様への説明が理屈っぽくなっていないか。
わかりやすい言葉で説明できているか。

そういうことも大切ですが、一番はお客様の「きもち」に寄り添えられるかどうかだな〜と思います。

そして少しでも、私たちの本当の思いが、お客様にも届いてくれたらいいな〜と考えるこの頃なのでした。

今日もすてきな1日になりますように。
元気にいってらっしゃい〜!

-医薬品, 接客
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