最近、また「うがい薬」をお買い求めになるお客様が多いような気がしています。
売場を尋ねられることも多いので「最近よくご案内するんですけど、なにかテレビで紹介されていましたか」と聞いてみましたが、そういう訳ではないという。
うがい薬をお求めだからと、みんながみんなにお薬をすすめることはありません。
相談を受けた際には、いろんなお話をお客様にしています。
目次
うがい薬をご案内するときに私がよく言う4つのコト
うがい薬売場の前に来て「どれがいちばんいいの」と聞いてくるお客様も多いです。
そのとき私は「うがいの目的にもよりますし、予防ならいっそ毎日水だけでも効果はあります」と答えています。
以下は、その続きの答えになります。
うがいもいいけど重要なのは「手洗い」
「感染対策によるうがいを毎日するなら、水だけうがいで十分効果があります」
重要なのは、いかに丁寧な「手洗い」をしているか、というお話をします。
なぜなら、感染源のウイルスは口から入ってくるとは限らないからです。
不衛生な手で触れた目や鼻から侵入されるおそれだってあるのです。
だからまずは「手洗い」の徹底ができているかどうかを考えるべきだと言いました。
とはいえ、このご時世ですからおそらくこまめに手洗いやってるよ、という人も多いはず。
うがいをするならお水だけで「ぶくぶく」うがい「ガラガラ」うがいをするといいと言っています。
ポビドンヨードのうがい薬の注意点
なぜ「毎日水だけ」を推しているかというと……
殺菌消毒作用のある「ポビドンヨード」のうがい薬は使用できない人もいるという注意点があるからです。
「ポビドンヨード」のうがい薬は
- 妊娠・授乳中の人には禁忌である
- ヨウ素誘発性の甲状腺機能低下症をおこすリスクがある
ため、使用できない人もいる、使ったとしても過度な使用は控える必要があります。
殺菌消毒成分ですから、使い過ぎると喉の常在菌も殺してしまっている可能性もあるので、感染予防の場合ならあえて選ぶ必要もないともいえます。
すでに喉が痛い場合は消炎薬のうがい薬
また、すでに喉が炎症を起こしていて痛い場合は、殺菌消毒薬のうがい薬では効果がありません。
代わりに使用するのは「アズレン」の成分のうがい薬です。
こちらは「消炎薬」になるため、今起きている炎症を直接抑える作用があります。
ちなみにふつう、喉の痛いときに唾を飲み込むと痛みは強くなりますが……
もし、飲み込んでも痛みが強まらない場合は、喉ではなく「頸部」の痛みと考えられるようです。
明らかにケガをした(寝違えたなども)覚えがない場合は、病院にかかった方がよさそうです。
うがい薬以外にも喉の痛みを抑える方法が
「痛みを抑えるだけが目的なら、うがい薬以外にも……」
飲み薬として「解熱鎮痛薬」を試すという方法もあります。
イブプロフェンなど、抗炎症作用に優れた成分もあるので有効に働きそうです。
あと、のど飴などを舐めることで、喉が潤っている状態を保つこともいいと思います。
そのとき、せき止め成分の入った医薬品ののど飴ではないものをおすすめしています。
咳も伴うようなら、ハチミツを舐めることも効果的です。
ティースプーン一杯を直接口に含み舐めると、せき止めの効果もありとてもいいです。
1歳未満には与えないよう注意です。
うがい薬をお求めの背景はさまざまある
私が聞いてきたうがい薬の使用目的は……
「感染予防」「風邪を引いたかも」「花粉症で」など、さまざまな理由がありました。
でも、先日ブログにいただいたコメントに
「ウイルス感染後に感じる喉の違和感」
というものがありました。
私の地域は田舎で、まだまだ感染したことを外で話すのにはためらいがある場合もあるかもしれません。
相談された人の中には、もしかしたらこうした事情を抱えた人もいたかもですね。
私たちにできることを精一杯アドバイスしていきたいと思います。
それでは、きょうも元気にいってらっしゃい〜!