勤務歴が長くなったり役職がついたりしながら働いていると……
自分以外の従業員に、業務の指示を出してお願いすることも増えます。
そこでよく感じるのが「指示した業務が終わったら必ず報告にきてほしい」ということ。
繰り返しそう伝えるのになかなかできない人に理由を聞いてみると
「いちいち仕事が終わったことなんて報告するなと思われそう」
「仕事を振った担当に声をかけていいタイミングがわからない」
「自分で仕事をみつけて取り組んでいたほうが評価されそう」
という主旨のことを考えているようです。
でも、私を含め業務の指示を出している人間からしてみれば……
業務が終わったらそのタイミングで都度報告してほしいし
報告もせず終わったからといってちがう業務に移ってほしくない
そう考えている人のほうが多いと思います。
なぜか、ということを今日は書いていきたいです。
目次
「業務の終了報告をしてほしい」3つの理由
仕事における「報連相」
「報告・連絡・相談」はなんのために行うのか。
その「目的」を理解できれば、この「終了報告」も大切な仕事のひとつと考えてもらえるはず。
業務の指示をする者が「終了報告」をしてほしいと考えるのにはちゃんと理由があります。
私が考えている主な理由はこの3つです。
「終了報告」すべき3つのワケ
- 次にお願いしたい仕事を控えている
- ミスやトラブルは最小限におさえたい
- 進捗を把握し自分の業務に集中したい
理由1「次にお願いしたい仕事を控えている」
いちばんは「その仕事が終わったら頼みたい仕事」があることが多いから。
業務の指示を出す方は、お願いする仕事の進捗状況も含めて、1日の業務を終えることを想定して計画しています。
だから頼んだ業務が終わったら「終わりました、次は何をしましょうか」の一言がほしい!
でも、仕事が終わったにもかかわらず、いつまでも終了報告せずちがう業務に手をつけられていると……
「今日のうちに終えたい業務」がいつまでも達成させることができずに困ってしまいます。
理由2「ミスやトラブルは最小限におさえたい」
終了報告していれば、その直後に確認ができ、ミスがあればすぐに修正することができます。
もし終了した業務に実はミスがあるにもかかわらず、誰にも気がつかれずいたら……
対処が遅れて修復に時間を取られてしまう、あるいは取り返しのつかない状況になってしまうかもしれません。
振られた仕事を完璧な状態で返せるのがいちばんいいかもしれないけれど……
自分の目だけでは気がつけないことはあるもの。
自分が「終了した」とした時点で、他人の目を入れられるようにするべきです。
理由3「進捗を把握し自分の業務に集中したい」
「仕事を振って振りっぱなし」の指示者はいません。
頼んだ業務がどうなっているか、気にしながら「待っている」状態です。
なのに、気がついたら仕事を振った方の従業員は、自分が振った仕事とはちがうことをしているように見える。
「あれ、終わったのかな? それとも、ちがう人から急ぎの業務を頼まれたのかな……」
「自分が振った仕事、どうなってるのかな。報告がないから、まだ終わってないのかな」
と、めちゃくちゃ気にしています。
もしかしたら、終わったらお願いしたい業務があるかもしれないし、締切までに見直しがしたい業務かもしれない。
自分の負担を減らすためにも仕事を振っているのに、気が散って自分の業務に集中できません。
「頼んだ仕事どうなってる」と聞かれる前に報告する
「終了報告をしていいタイミングがわからない」という声に関してですが……
冒頭にも書いたように「自分が終わったと思ったタイミングですぐに」報告すべきです。
仕事を振った人から「頼んだ仕事どうなってる」と聞かれたら、それは「報告が遅い」ということです。
もし「頼んだ仕事どうなってる」と聞かれる場合、聞く方としては
- 「本当に進捗がわからず業務の配分に困っている」場合
- 「終わっていないことがわかっていて聞いている」場合
があります。
いずれにしても、報告がないのはそれだけで仕事においてマイナスの印象になります。
仮に終わっていなかったとしてもそれを報告してほしい
業務によっては「○時間でこの業務をやってほしい」という、タイムリミットを求められる仕事もあります。
その時間になっても仕事が終わっていなかった場合は「終わっていないこと」を報告すべきです。
終わっていないことを報告すること。
今どういう状況で、あとどのくらい時間があれば終わりそうかということを説明してもらえれば……
そのまま続投させるかもしれないし、応援に別の従業員を入れることもできるかもしれません。
終了報告に限らず、従業員間で「報告・連絡・相談」をすることは、円滑に業務を遂行するために必要なことなのです。
終了報告は自分からすぐにするべき仕事のひとつ
なので、仕事を頼まれた人がすることは……
- 指示者の都合やタイミングをうかがったり
- 自分でちがう仕事を探して取り組み出したり
- 決められた時間に業務が終わっていなかったり
で、先延ばしにするのではなく「自分から」「すぐに」報告に行くことなのです。
仕事の指示を出す人は、目の前の自分の仕事だけでなく、現場の業務全体を見ていることがほとんど。
だから少しでも今の状況が分かりやすく説明してくれるとたいへんありがたいです。
今日もさくさくお仕事こなしていきましょう。
それでは、元気にいってらっしゃい〜。