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医薬品 接客

お客様の「知らなかった」を埋めていきたい

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年配の女性のお客様が、風邪をひいた成人の娘さんのためにかぜ薬を買いに来られました。

はじめにお客様は、CMでも放映されている葛根湯とかぜ薬をいっしょにした商品をお探しでしたが、詳しくお話をうかがってみることにしました。

主にどんな症状でお困りかきいてみた

「とにかく熱っぽくてだるそうなの。風邪のひき始め、というのかしら。葛根湯ってひき始めに飲むのがいいんでしょ?」
「そうですね、少し寒気がして肩や背中がこわばるような、風邪、かな、くらいのときに飲むと効果的です」

寒気は感じていそうですか、とたずねると、寒いって言っているとお客様。
体温はお客様が直接聞いておらずわかりません。

せきやくしゃみをしているわけでもなく、のどの痛みを訴えている様子でもなさそう。
風邪の初期のように感じますが、さてどうしましょう。

新たな提案とアドバイスをかけてみた

実際に聞いたお客様の娘さんの症状をまとめると

  • 熱がある感じがするが体温の数値は不明
  • くしゃみや鼻水、せきのような症状なし
  • からだの節々の痛みは感じていない
  • 寒気を感じる

また、小さなお子さまがいらっしゃるが、授乳はしていないといいます。

これを踏まえて提案をしてみました。

葛根湯のみを使用する

「お薬なんですが、葛根湯を飲まれるのであれば、むしろ葛根湯のみでいいと思います」
「そうなの? かぜ薬もいっしょなら、よく効くと思ったんだけど」

くすりに入っている成分が多いほど、よく効くと思われる人はけっこういらっしゃいます。

「かぜ薬のひとつひとつの成分の役割って、熱を下げる成分とか、くしゃみ鼻水をとめる成分、せきをとめる成分、って分担されていて……それをまとめたのが、かぜ薬っていうお薬なんです」
「そうなのね」
「はい、そうすると、せきとか鼻水の症状がない娘さんにとって、せき止めや鼻炎のお薬の成分って……正直、飲む必要がないんですよね」

この時点で少し納得されている様子のお客様。

「漢方薬は、症状に直接アプローチするお薬じゃなくて、余計なものを出したり、足りないものを補ったりして、体質を改善するお薬なんですよ」

娘さんは汗っかきかをたずねると、そんなことはないというお客様。

「葛根湯はからだをあっためるお薬で、汗をかくことを促してくれます。汗っかきの人が飲むと、逆に体力を消耗してしまうので、ちがうお薬を提案したりもしますよ」

寒気を感じている様子で、熱もこれから上がってくるのでしょうから、早めに飲めば改善される可能性があると伝えました。

栄養ドリンクを飲んでよく休む

発熱や寒気も感じて小さな子のお世話もしているのなら、体力も消耗しているはずです。

「ほんとうはゆっくり寝て、休むのが一番いいんですけどね」
「そうよね~、でもなかなか難しいみたいで……」
「そうですよね、かぜ薬と一緒に、一本栄養ドリンクを飲んでみるのもどうでしょう」

おすすめしたのは、私もよく飲む高麗人参の栄養ドリンク。
さらにからだをぽかぽかにしてくれるはず~。

「体力、免疫力をつけていくのがこれから大切になっていきますから、ぜひ無理はされないように娘さんにお伝えください」
「そうね、ありがとう」

冷却シートは熱を冷ましてくれない

「そうだ、早く熱を下げるために、おでこに貼るシートも買っていこうかしら。やっぱり貼っているのと貼らないのとではちがうわよね」
「あ~、冷却シートですね。あれ、決して熱を下げてくれるアイテムではないんですよ」

えっ、そうなの? と驚かれるお客様。

「私も貼るときもちいいんでよく使いますけどね~。でも、あれは冷たい感じがするだけであって、熱を吸い取ってくれる代物ではないんですよ」

いろんな人にこの話をするたびに、お客様の夢? を壊すような心地で申し訳なく思います。
寒気がする間は、むしろ冷やすことでなく体を温めるほうを優先させたほうがいいのでは、というアドバイスを添えました。

知識をアップデートしつづけなければ

「あなた新しい人よね。今までこんなにいろいろ教えてくれる人、いなかったから、すごくたすかったわ」
と、お客様。

たしかに、忙しくてなかなかお薬の接客ができないお店ではあります。

「そうでしたか、風邪に限らず、おなかの調子が悪いときや、けがをしたときなども、相談にのりますので、ぜひまた私にお声をおかけください」

そういうと、ありがとう~とお客様は帰っていかれました。

自分を頼りに来店してくださるお客様が、ひとりでも増えてくださることが私の希望です。
そのためには、常に新しい情報をとり入れて、知識をアップデートしていかなければ。

資格者の責任と誇りをもって、毎日楽しく働きたいと思います~。
それでは、今日も元気にいってらっしゃい!

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