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仕事観

「できない理由」をお客様に説明できますか

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基本、私の中で「理由が言えない決まりごとはつくってはいけない」という考えがあります。

お客様に「なんでこれができないの」と尋ねられた時に、
「マニュアルで決められているから」
というふうには言えないと思いますし、お客様も納得されないでしょう。

だから、お客様にお店の決まりを通したいときは、限りなく全部、理由が言えるようになりたいのです。

たとえば。

「なんでひとつしか売ってくれないの」

医薬品の中には、複数買いのできない商品があると思います。
レジでお薬を2個持ってきたお客様に対し、お断りを入れたときに「なんで」と言われることもあるかと思います。

決してわれわれはいじわるでひとつしか売らないわけではありません。

複数購入ができないお薬が「エフェドリン」や「コデイン」など、依存性のある成分が含まれた商品である場合、その理由をそのままお客様に伝えます。

「こちらのお薬には依存性の高い成分が含まれているため、本来の目的で使用されない人がいらっしゃるので、国がそう決められたのです」

なんとなく複数持ってこられた人は、だいたい納得されます。
それでもほしいとおっしゃるお客様には、複数購入したい理由やお名前などを聞き出すようにします。

ちなみに広告の品などの「おひとり様一点」に関しては……
「たくさんのお客様に商品をお安くお買い求めいただきたいから」
などとお答えするかなと思います。

「なんでレシートがないと返品できないの」

商品を返品したいけど、レシートをなくされた、捨ててしまった、というお客様はわりといらっしゃいます。
でも、基本的にレシートがない商品の返品は受けられませんよね。

なぜなら、レシートは本当にその商品を自店で購入されたか、という証拠だから。

「当店で商品を購入されたという確認がとれないため、返品はお断りさせていただきます」

お客様を疑う訳ではありませんが、やっぱり他店の商品で返品ともなれば、お店がマイナスになってしまいますので、避けなければなりません。

「なんで商品を開封したら返品できないの」

そもそも、返品交換は商品にあきらか不具合がある場合は、売る側の責任ですのでどんな状態でも引き取らなければならないと思います。

ですが、自己都合(購入まちがいなどの理由)の返品というのは、サービスの一環。
受けてもいいけど、受けなくてもいい範囲だと思います。

商品に不具合がなく返品された場合、多くはまた売場に商品を戻すことになります。
開封されてしまっていては、品物になりません。

「商品に問題がない場合は、再度陳列させていただいています。開封済みは、商品として取り扱うことが不可能なため、返品はお断りさせていただいています」

あくまで、お客様の「自己都合による」返品の場合ですが……
お店も利益を考えるため、なんでもOKにすることはないでしょう。

「なんで買ってから一週間過ぎると返品できないの」

はい。

実は、この「返品はいつまでできるか」の理由が、うまく答えられません。

先ほども書いたように返品交換はあくまで「そのお店のサービス」であって、法律で決められているものではありません。
お店によっては一週間以内のところもあれば、一ヶ月以内のお店もあるかもしれません。

もちろん販売側に落ち度がある場合は、この期間に限ったものではありません。

でもこの「一週間」「一ヶ月間」という期間にも、この期間でなければいけない根拠がないので……
お客様に「なぜ」と言われたときに、納得してもらえる答えが思い浮かばないのです。
いったい誰が、何を考えて、この期間を設定したのか……

ちなみに、この「一週間以内」という期間。
通常なら「販売した翌日から数えて7日間以内」のことを指すそうです。

日曜日に販売したら、次の日曜日が返品期限。
「販売日を含めて一週間以内」という表記なら、日曜日購入で土曜日期限になります。

お店のルールに協力いただけることに感謝

すべてのお客様の要望にお応えしたいものですが……
なかなかそうはいかないのが現実です。

きちんと理由を伝えて、納得していただき、ルールを守ってお買い物していただけることに感謝です。

それでは、今日も元気にいってらっしゃい~。

-仕事観

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