「介護用パンツの履き心地」や「シャンプーの使用感」など……
お客様から、さまざまな商品の使い心地を尋ねられることがあります。
実際に自分が使ったことのあるものだったら、詳しくお話しできるかもしれません。
でも、現実はお店に並ぶ全商品の使い心地なんて詳しく解説などできません。
自分のおすすめと見せかけて、より粗利の取れる商品を紹介できる器用な店員もいますけど……
こういう場合、どんな対応をすることが望ましいのでしょうか。
目次
商品の使い心地を聞いてくるお客様ってどんな人?
そもそも、商品の使い心地を尋ねられるお客様って、どんな人でしょうか。
パターンとして、2通りの人がいると私は考えています。
結論としてどちらのお客様も……
「けっきょくのところ、その商品に何かを期待している」
というところがあるのではないでしょうか。
私が考えるお客様のパターンはコチラ。
- はじめてその分野の商品を試されるお客様
- いつも使う商品から変えてみたいお客様
詳しく説明します。
はじめてその分野の商品を試されるお客様
このパターンに多いのは「介護用品」「シルバー用品」と呼ばれる分野の商品をお求めのお客様です。
「はじめて介護パンツを買うんだけれど、どれを選んだら良いのかわからない」
「入れ歯用洗浄剤を買いたいけれど、何がどうちがうのかがわからない」
ご自身で使用する場合もあれば、ご家族が代わりに買いに来られる場合もあります。
店員の身内に介護を必要としている人がいる場合は、少しはわかる分野かもしれません。
あるいは、社員なら社内勉強会などで、商品の説明を受けている場合もあります。
でも、高齢者用の商品ということもあり、若い店員にとっては身近なものではなく、説明が苦手、という人もいるのも事実。
使用感や使い勝手を聞かれて、戸惑うこともありそうです。
いつも使う商品から変えてみたいお客様
「いつも使っているファンデーションのノリが悪い気がする」
「昔から使っているシャンプーが髪質に合わなくなってきた気がする」
など、以前から使用している特定の商品があるものの、何らかの理由で別の商品を試したいと考えているお客様です。
そういうお客様は、いつも使っている商品を比較対象として……
ほかの類似商品などと、どうちがうのか、どこが優れているのかについて尋ねられることが多いです。
いつもの商品とちがう特徴をお求めか、あるいはそれよりもさらに優れた機能をお求めなのが、このパターン。
お客様の「お悩み」を聞くことが商品選択のカギ
「はじめて使う商品」をお求めのお客様も……
「いつもと違う商品」をお求めのお客様も……
その商品に何かを期待している、つまり、新しく商品を買うことでどう生活が豊かになりたいかを想像しているのです。
だから、商品選択をお手伝いするためには、まずお客様の「お悩み」を聞いて差し上げることから始めます。
台所用洗剤をお求めの場合
- 「毎日の洗い物で肌が荒れる」肌にやさしいタイプの洗剤
- 「油汚れが落ちにくくて困る」頑固な汚れに強いタイプの洗剤
ファンデーションをお求めの場合
- 「毛穴の開きが気になる」カバー力のあるタイプのファンデーション
- 「肌のくすみが気になる」血色のよく見えるタイプのファンデーション
などが提案できるようになるでしょう。
それでも商品を選びきれない場合は……
- その悩みの解決を強みとするメーカーの商品と
- 自分の会社が売りたい商品を「おすすめ」と提示し
- どちらも優れていると紹介した上でお客様の判断に委ねる
最終的にはお客様の意思で決定していただきたいですが……
そこに行き着くまでに十分な情報提供を行わなければなりません。
実際に使用せずともある程度の商品知識が必要
情報提供を行うには、すべての商品を試してみる必要はありませんが……
ある程度の商品知識は必要になってきます。
お客様のお悩みを聞き、それに合った商品を提案できるように、売場に興味を持ち続けます。
楽しくお仕事できることに感謝します。
それでは、元気にいってらっしゃい〜!