「湿布はどこ?」
と、尋ねてきたのは、40代くらいの女性のお客様。
手が痛いということで、外用剤をお探しのようでした。
とくに決まったお薬をお探しではないようだったので、もう少しご相談にのることに。
目次
急性の手の痛みに湿布薬をお探しのお客様
手は急に痛くなったようで、指の付け根あたりを気にされていたので、腱鞘炎かと思われました。
「今朝から急に痛くて困っているんです」
「それはお辛いですね。くすりは貼り薬にこだわりますか。何か都合の良くないお薬の成分などはないでしょうか」
すると、ロキソプロフェンの外用薬でかぶれたことのあることを教えてくださったお客様。
さて、どうしましょう。
貼付薬を切って使うことはおすすめしない
外用薬の売場で思うことは……
手の甲サイズの貼り薬って、あんまりないなあということ。
「炎症どめなどが入っているこちらのお薬ならなんとか治りそうですね。ただ、痛み止めが入っているわけではないので、痛みを直接抑えてくれるわけではないんですよね。ラクになればいいですけど」
すると、大きい貼り薬をハサミで切って使うのは、とお客様。
病院でもらう貼り薬の中には、自分で切って使う指示のあるお薬なども存在しますが……
「市販薬ではおすすめしません。お薬の量が変わってしまいますし、剥がれてしまう原因にもなりますので」
ということで、私がおすすめしたのは……
痛み止め成分のある塗り薬を提案
「痛み止め成分の入った、塗り薬はいかがでしょうか」
塗り薬を使用することで……
- 患部の広さに限定せず使用できる
- 貼り薬ほどかぶれる心配が少ない
などのメリットを伝えました。
「都度塗る手間があるのは難点ですが、痛み止めの効果があるので早く痛みが治る可能性もあります」
気がかりは、ロキソプロフェンのお薬でかぶれが見られたことですが……
ジクロフェナクの成分で様子をみることをすすめてみました。
なるべく小さめの貼付薬で決着
しばらく、塗り薬を見て悩まれていましたが……
痛み止めがなくとも貼り薬の方がよいということでした。
なので、小さいサイズの貼付薬をいくつかピックアップ。
冷感の湿布薬に、コンパクトなものを発見し、そちらを購入することになりました。
「貼り薬自体も、かぶれる可能性のあるお薬になりますので、場所をずらしながらうまく使用してみてください」
「はい、ありがとうございました」
お客様の考えを尊重しつつ、よい選択肢を提供したい
今回は、提案が採用されることはありませんでしたが……
それがいいとお客様が選択されたことなので、仕方がありません。
私たちの提案は、あくまでお客様へのヒントの提供のようなものなので、強制することではありません。
でも、お客様が知らないことや考えに及ばないことはあると思うので……
しっかり知識を蓄えて、より多くの提案ができるようにがんばりたいです。
それでは、今日も元気にいってらっしゃい〜!