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医薬品 接客

くすりを売らない接客?! 受診勧奨の3つの基準

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いつか、自分は自分で認めているほど薬を売らない登録販売者だという話をしたと思います。

病院に行きたくない! よくあるお客様の対応3

薬に頼らずとも解決出来そうな場合のお客様には生活習慣の改善など養生法のアドバイスをして帰すこと。
そして、市販薬の範疇でないと判断した場合のお客様には、病院をおすすめして帰す、受診勧奨ということがあるからです。

この「受診勧奨」の基準が難しいこともあります。
せっかく来店されたお客様にしてみれば、まさか薬を売ってくれない事態になるとは思ってないかもしれません。
ですが、何でもかんでも理由もなく「病院でご相談を」という訳ではないのです。

今回は私の受診勧奨のおおまかな基準とその理由について、ざっくりまとめてみます。

服用薬がある

「何か飲んでいるお薬ありますか」
とは、絶対聞きますし、そこで病院のお薬が出た場合は大体受診勧奨します。

以前調剤薬局で事務もしていたので、薬剤師さんが患者様にくすりの説明をしているのを隣で聞いていたのですが、医療用医薬品っていろいろあるのです。
ひと言に「血圧のお薬」と言っても、ではどういう風に血圧を下げてくれるのかっていう、作用の仕方も違ったりします。

「病院にかかっている症状の治療の妨げになる可能性が市販薬にはありますので、一度病院の先生に確認して、お薬を処方してもらうか市販薬でも大丈夫っておっしゃってたら、また相談にいらしてください」
と言うと、大体納得して帰っていただけます。

妊娠中

「妊娠中でも飲めるお薬ありますか」
と言って来られるお客様には「ないです」と言い切って帰します。

いえ、厳密に言えばあるのでしょうが、産前産後の~みたいに書いてある栄養剤的なものもありますが、すすんで選ぶことはなかなかしません。

「市販薬には胎児に影響を及ぼす可能性のあるお薬がとても多いです。何かあってからでは遅いので、病院の先生と相談してください」
と言っています。

正直なはなし、何かあっても責任がとれないですし、仮に自分が妊娠していたら、怖くて市販薬を飲む気にもならないので、という気持ちで勧めていません。

症状が長期に及ぶ

ここが一番判断に困るところですが、一週間、もしくは二週間以上症状が続いていると言われた場合は必ず病院を勧めていると思います。

先日の4日下痢のお客様はけっこう迷いどころでした。
4日下痢ってけっこうしんどいと思うけど、ちょっと体調不良、て言われたらそのくらいの日数だったらあるのかな~!
と、思って、とりあえずくすりを絞って選んでもらって「症状が変わらないなら病院へ」という形にしました。

風邪なら一週間から10日以上、咳が2週間以上、頭痛薬が1ヶ月に何回以上飲んでる、とか目安にできる基準はいろいろあります。
「それ、風邪って言ってるけど、本当だったらもっと早く治るよ」
て思ったものに関しては病院を勧めることにします。

ドラッグストアでお客様にくすりを売らないのは手抜きではないというハナシ

もっと細かいところを言えばいろいろあると思いますが、とりあえずそれはお客様と話してみての状況もあるのでここまで。
あくまで私だったら、という基準です。
もっと慎重になっていてもいい部分だと思います。

中にはそういった受診勧奨を見たりされたりして、
「あの人、せっかく来たお客様に何もくすりを売らないなんて、仕事の手を抜いてるんじゃない?」
と思っている人もいらっしゃるかもしれません。

でもどうでしょう。

市販薬は一時的に症状を緩和させるためだけのお薬ですから……
それを続けていることによって、本当の病気の治療を受けるきっかけを遅らせていたりしたら。

市販薬を売ることが果たして本当にお客様のためなのでしょうか。
くすりは決して、おみやげ感覚で売っていいものではないと、私は思います。

今日もお客様にとって最善の選択ができますように。

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