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医薬品 接客

便秘薬が決まらない! 最終的にとった選択は

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70代くらいの高齢の男性のお客様。
3日くらい便が出ず、出口付近まで出かかっているものの、かたくて出そうにない。
おなかが痛くならない方法で出すことはできないかとご相談です。

「出かかっているのが、ご自身でわかるくらいでしたら、一時しのぎですが浣腸という手もございますけど」
「浣腸はさしたけど、液体だけでるばかりで全然効かないや」
「それは液剤を注入したあとにある程度我慢されてのことでしょうか。浣腸は、さしたらすぐにお手洗いに行きたくなるものですが、そこをぐっと我慢して、最低3分、できれば5分はおいてほしいのですけれど」

到底我慢できない様子で、お薬を希望されるお客様。
「おなかが痛くならないことを優先するなら、一番は酸化マグネシウムなどのお薬です。おなかの中に水分を増やすことで、便をやわらかくするタイプのものです」
と、説明。
でも、なんだか気持ちがそそられない様子のお客様。

こっちのくすりはどうなの、とさされるのはピンクのパッケージのビサコジルが主成分のお薬。
「マグネシウムのお薬が効かないくらいひどいようなら選択してもいいと思いますが、たぶんおなか痛くなると思いますよ」
と言うと、手を引っ込めます。
「あとは長期的に考えれば整腸剤なんかを並行して飲み続けることで、腸内環境を良くしつつ便を正常に近づける方法がありますね。おなかは痛くなりませんが、速効性もありません」
いますぐ出したいんだよね……とお客様。
選択肢は一通り出して、同じように説明を繰り返しますが、なかなか決断されません。

お話を聞いていると、どうやら病院で便秘薬を処方されている様子です。
でも効かないので困っているとのこと。
「お薬の名前とかはわかりますか」
「さあ、よく知らないな」
「お薬手帳とか、薬剤情報の紙とかはお持ちじゃないですか」
「つけているけど今日は持ってないよ」
「お薬手帳はいつも持ち歩いてくださいね。持ってればお薬の名前、覚えてなくても手帳見せるだけでわかりますから」

さらに他に服用薬があるかを尋ねると、血圧の薬を服用。
透析の治療も受けていることがわかりました。

「そしたら食事の制限とかももしかしたらされてますよね。水の摂取も控えてらっしゃったりしていますか」
「そうだね」
「食事の量がおさえられていたり、水分をとる量が少ないと、正常に便を形成するのが難しいですから、便秘になりやすいかもしれません。病院で出ている便秘薬も、それを考慮したタイプのお薬だと思います」
「でも効かないんだよ」
「そうしたらまずお医者さんに、効かない、ということをきちんと伝えてみてください。お薬の内容を変えてくれるかもしれないですし、生活習慣をいっしょに見直してくれるかもしれません」

うーん、と考え込むお客様。
こういうところで買っちゃダメってこと? と、尋ねられます。

「病院の先生が、市販薬でもいいっておっしゃったら、相談に来てください。お客様に出ているお薬は、どれもお客様の治療を妨げないように出ているお薬になりますから、市販薬がそれを邪魔するようであってはなりません」
「それじゃ、病院で出してもらうしかないってことだね」
「それが一番かと思います」

ようやく納得された様子で、売場を離れていくお客様。
持病があって服用しているお薬があるお客様は多くいらっしゃいます。
そのお薬が効かないから市販薬を、という方も一定数いらっしゃいます。

  • 今出ているお薬が効かないことをお医者さんは知っているのか
  • 市販薬に頼ってもいいとお医者さんは言っているのか

を確認して、お薬の相談に乗りたいですね。
こうした便秘などは、生活習慣が症状に大きくかかわることもあるので、薬以外の解決法なども知識として持っておきたいところです。

お客様にとっていい選択ができますように。
今日も元気にいってらっしゃい~。

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