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「相談すること」に妊婦さんへの使用が該当していたときってどうする?

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年配の女性から、娘さんが口内炎で困っていてお薬を買ってきてほしいと頼まれたと相談がありました。

娘さんはすでに成人。
口の中にいくつ口内炎があるかまでは把握していないものの、痛くて食事がままならないといいます。

即効性を狙うなら、やっぱりステロイドか。
と、トリアムシノロンのお薬を差し出そうとしたとき……

「娘は妊娠しているのですが、どれを使ったらいいんでしょう」

と尋ねられ、手を止めました。
トリアムシノロンは妊婦さんの場合「相談すること」に当てはまるお薬です。

「相談すること」に該当するときの使用の判断は

このブログを読んでいる資格者のあなたに尋ねたいです。
ずばり「相談すること」に該当するとき、どうやって使用していいかを判断しますか。

ぶっちゃけ私の場合……

「その薬を使って起こり得るデメリットより、メリットを得られる方が高ければ使う」
「使ってみてなんかおかしい、具合が悪いと思ったらすぐにやめて病院へ行くように言う」

この自分ルールをもって判断しています。

でも、これって自分の体の変化だけでわかるなら通用するけど……
妊婦さんの場合ってそういうわけにはいかないですよね。

だって、お腹の中の赤ちゃんへの影響を考えなければならないから。

授乳中はまだしも妊娠中にその判断て難しいよね

これがまだ授乳婦さんの場合だと……

「お薬使っている間は赤ちゃんへおっぱいあげるのを控えてくださいね」

で、回避できるところがあるのです。
でも、お腹の赤ちゃんは切り離すことができません。

これ、メリットがデメリットを上回ることってあるんですか。
どんなに小さなデメリットだったとしても、赤ちゃんにリスクが及ぶと考えたら使用できないですよね。

と、思った私は、トリアムシノロンを選ぶ手を引っ込めました。
代わりにアズレンなどが処方された軟膏や、ビタミン剤をおすすめすることに。

妊娠中の安全性評価も参考にするけど絶対じゃない

あとから調べると、トリアムシノロンの使用における妊娠中の安全性評価は

「これまで多くの妊婦さんに使用してきたけど、それによって奇形や胎児の有害頻度が増すという証拠の観察がない」

とのことです、簡単にいうと。
でも、口腔からの吸収は検討されてないとの記載も見ました。

かなり安全性は高いのだろうけれど……
それでも、どのお薬にも言えますが人の体質によっても結果は変わるし「絶対はない」と私は思っています。

だから、お客様の娘さんがどんなに「早くこの痛みをなんとかしたい!」と思っていても……
私は即効性よりもお腹の赤ちゃんへの安全性を重要視して判断したんですよね。

そのときその人への最適な提案を心がけたい

これに限らずですが、お薬を提案するときにどうしても最短距離で解決に導く方法を考えたくなる自分がいるんですよね。
即効性とか、そういう感じです。

でも、その前にあらゆる状況や条件をクリアして……
遠回りでもよりリスクのない選択肢を提案するのも大切だよなと、立ち止まって考えました。

長くこの仕事をしてくると「このパターンにはこのくすり〜」みたいな流れもできあがってきがちです。

目の前のその人は、以前のあの人とは別であり……
一人ひとりの丁寧なヒアリングを大切にしていこうとあらためて思います。

それでは、今日も元気にいってらっしゃい〜!

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