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医薬品 接客

どっちが効く? お薬の接客でよくあるお客様の対応

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「どっちの方がよく効きますか?」
と、お薬を持って尋ねるお客様。

手には似たような処方の総合感冒薬。
ひとつは会社の推奨販売品でした。

「現在風邪の症状があってお探しですか? どんな症状でお困りでしょうか」

聞くと喉の痛みと軽い下痢にお悩みのようで、風邪をひいてから3〜4日経つといいます。

「お薬は今困っている症状にピンポイントに届く処方のものを選ばれた方がいいですよ。こちらはどちらも総合の風邪薬なので、咳や鼻水など症状がないものの成分も含まれています」
と言って他のお薬の候補を探すために更にヒアリングを重ねようとしたところ……
いいです、これを買います、と、お薬を片方置いて立ち去っていかれました。

分かっているのです。
お客様が望んでいたのは、そういう対応ではないと。

お客様の選択を尊重し、その上で「こちらのお薬の方がよく効きますよ」という太鼓判が欲しかったのだと思います。
私のやりがちな接客の結末です。

しかし、こちらも適当なことは言えません。

そもそも、どちらの薬が効くかなどは、その人の体調や体質などとの相性になりますから、飲んでみないことには分かりません。
そして実際、症状にない成分は飲む必要がないので、総合感冒薬を選ばれるよりも他に適したお薬はきっとあるのです。

ちなみに私の頭の中にあったお薬は柴胡桂枝湯です……

このあと聞き出す内容によっては、もしかしたら止めてはいけない下痢だと分かるかもしれません。
喉の痛みは熱が上がったり、咳が出る前触れかもしれません。
お薬の選択は何通りにでも存在していました。

器用な人なら上手に説得して推奨販売品の購入に運んだりするのかもしれません。
推奨販売品が有効であれば、そちらの販売に持っていくこともあるでしょう。
会社に利益をもたらすのも、仕事のひとつです。

ですが、それは前提としてお客様の生活が豊かになる選択でないと、意味が無いと私は思っています。
結果として症状が良くならなかったら、もしかしたら次にそのお客様が相談してくれることはないかもしれないですし。
目先の利益だけでくすりを勧めるのは、危険な気がします。

とはいえ、自分の接客の何がだめだったのか、反省は必要です。
理屈っぽくなかったかなとか、お客様の意見を尊重するにはどうすればよかったかな、とか。
次の接客に繋げる努力はしていきたいですね。

今日もお客様が元気になることを考えたお薬の選択ができればいいなと思います。

-医薬品, 接客
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