高齢の女性が旦那様の疲れ目に効く目薬をお求めに来られました。
服用薬はなし、緑内障などの治療もされていないということ。
予算を聞きましたが、特に制限も言われませんでした。
高齢ですし、PCやスマホが原因とかではないだろうと年齢による疲れ目に効きそうなものを選ぼうとした時……
今までさしていた目薬は強すぎて効かなかったと言われました。
強すぎる……清涼感のことかな? と思い、手にしていた目薬を置き……
でも効かなかったとはどういうことなんだろう……と思いながら、ビタミンB12の入った赤い目薬をお客様に差し出した、その時。
これが強すぎてダメなんだよ、と取り出される目薬のパッケージは、色が褪せてすぐに判別できませんでした。
それを受け取り、目に飛び込んできたのは「抗菌」「ものもらい、結膜炎」の文字!
「お客様、こちらのお薬は強いのではなく、ものもらいや結膜炎に使う抗菌目薬なので、疲れ目に使用してもダメなんですよ」
と言っても、お客様には難しい様子。
「強くて効かない」を繰り返すばかりです。
目薬の違いがわからない可能性を考え、またパッケージの状態から、開封してしばらく経っているとも思い
「こちらの目薬、間違えて使わないようにこちらで処分しましょうか?」と、預かり、中を確認しました。
目薬の瓶はすでにほぼ空でした……効かないと思いながら、ずっとさし続けていたのでしょうか。
薬をさすタイミングや滴数を丁寧に説明。
目薬は症状にあったものをお使いください、また何かありましたら相談してくださいね。
と、言ってその方を見送りました。
この日わかったのは、お客様は思っている以上にお薬の違いをわかっていない、ということでした。
目薬だったら、以前購入した目薬が、以前とは違う症状が出ているのに……
よく効いたからといってまた使用したり、開封して古くなったものを、勿体ないからといって使い続けたり。
お客様にとって「目薬は目薬」であり、目薬なことが重要で、効能効果や使用期限はよく分からないからとりあえず二の次……
になってしまうのかもしれません。
お客様からの相談は勿論ですが、売場で困っている方がいらっしゃったら、積極的に声がけした方が、やはりその人のためだろうな、と思いました。
正しい知識を常に提供できるように今日もお客様に気配りしつつ、笑顔で仕事がんばりたいです。
よくある対応シリーズ記事はこちら!