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医薬品 接客

お子さまに外用薬! 冷静な判断でお薬選びを

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湿布薬をお探しの30代くらいの女性のお客様に声をかけられ、売場をご案内しました。

「子どもの筋肉痛に貼るんだけど、どれがいちばんいいの」

お子さまの年齢は6才でした。

15歳未満の子どもはサリチル酸系を

「お子さまはまだ6才なので、痛みや炎症の原因をおさえるような痛み止めが入ったお薬は使用できません」

こちらの棚の商品がそれ以外になります。お子さまの対象商品ですね。
と、ご案内したのはサリチル酸メチルなどが配合された貼付薬です。

「あとは好みになりますが、臭わないほうがいいのであれば、無臭性の商品もあります。貼りやすさやはがれにくさをお求めならば、湿布薬よりもテープのような、プラスタータイプもあります」

「これ、強い? ちゃんと効くの?」

効果はおだやか、副作用の心配も少ない

「鎮痛効果としては高いものではありません。ですが、副作用も少なく使用できますし、なによりもほかのお薬はお子さまの対象ではありませんのでご提案ができません」

お客様は効果の高さをとても気にされていました。

「この中で一番強いのはどれ?」

と、何度も聞かれるため、お子さまの筋肉痛の程度がどのようなものかも気になりだしました。
が、結局お客様はご自身で選ばれた冷感シップを手に帰られてしまいました。

お子さまの症状について聞きたかったこと

よく考えたら「6才のお子さまが筋肉痛」というだけで、何も知らなかった私。
もっとお話を広げられたら、解決策も市販の外用薬だけではなかったかもな~。

痛みの場所とか

足なのか、腕なのか、それさえも聞けずに帰してしまったと思いました。

痛む場所があいまいだったり、場所によってはただの「筋肉痛」におさめてはいけない場合もあります。

痛みの原因とか

「何か運動でもされたんですか~」
などとでも聞けば、痛みだしたきっかけや時期を聞き出しやすかったなと思います。

痛んで数日くらいなら様子見ですが、もう一週間も痛みが治まらないんだとかとなれば、話しが変わってきます。

どんな風に痛がるかとか

この辺は6才の子の伝え方にもよってしまうんでしょうが……
たとえば、痛くて夜も眠れないくらいなのか、とか。

「痛む場所」にもつながりますが、痛み方も聞いてみたいところでした。

「強い」くすりが「いい」とは限らない

お子さまが痛がるから、ただ心配でおっしゃっているのか。
本当に痛みが治まらずに困っていて尋ねてきたのか。

今となってはわかりませんが……

まず、前提として「くすりにはリスクがある」と、伝えたいです。

主作用があれば副作用があるのがくすり

炎症の原因をおさえるNSAIDsの痛み止めが、15歳未満の使用不可なのは、安全性が確立されていないからです。

たとえば、市販薬の「第一類」「第二類」「第三類」という表記は、お薬のランクではなく「リスク区分」です。
お薬の副作用によっては、生活に支障をきたすレベルの重篤な作用も存在します。

「強い」というのは主作用ではなく、必ず副作用も伴ってくるんだということを念頭に入れてほしいところです。

不適切な使用をすればよりリスクもあがる

お客様の中には、

「くすりを半分にすれば子どもでも大人のくすりが使えるんじゃないの?」

という方もいますが、自己判断で行うものではありません。

医薬品副作用被害救済制度なども、日本には存在しますが、これらは医薬品を正しく使用したときに申請できます。
正しく使用していない場合は給付金がおりないこともあります。

もし、対象でないお子さまに、大人用のお薬を使用して重篤な副作用の症状に見舞われたら……

お子さまの成長にも悪影響を及ぼす可能性もあるので、控えていただきたいことですね。

ゆっくりお話をうかがいます

お客様のお悩みに、適切な提案をするためにも、まずはいろんな情報をお聞かせください。

たったひとつの「強い薬」よりも、もっと確実なアドバイスができることもあります。

まずは落ち着いてゆっくりとお話しください。
お客様のお悩みに寄り添って解決するために、私たちはお店にいるのですよ~。

誰かの支えとなれますように。
今日も元気にいってらっしゃい~。

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