「喉が痛いんですけど……」
と言われると、ちょっとどきっとする季節になってきました。
ここ数日、風邪を訴えるお客様が急激に増えてきています。
その中で、多くなってきているのが、冒頭の症状。
この日も30代くらいの男性のお客様が喉が痛いのを治めるくすりを買いに来られました。
「喉以外の症状って何かありますか。熱があるとか」
「熱はないです。他にも症状がなくて、突然唾を飲み込むのも痛いくらい喉が痛くて」
「いつも風邪をひかれた時、喉からの風邪って多いですか」
「いえ、いつもは……鼻水とか、先に熱が出たりとかですね。喉が痛いのはあまりないです」
お話を聞きながら、トラネキサム酸が主成分の喉の痛みに使うお薬と、銀翹散を手に取ります。
「病院だと喉が痛いときトランサミンてお薬がよく出るんですけど、それと同じ成分が入ってます。炎症を抑える成分ですね。その他にビタミン剤と、もうひとつ別の炎症止めの成分が入っています。炎症を抑えることで、痛みをひかせることが狙いのお薬です」
「はい」
「もうひとつは漢方薬です。こちらも喉の痛いときに飲むお薬です。漢方薬なので食前とか、お腹がすいている時に飲むお薬です。眠くなる成分は入っていません。どちらを飲まれてもいいと思います」
「どっちの方がいいんですかね」
「銀翹散は喉の痛みの他にも、口の渇きが気になっていたりしたら有効に働きます。炎症をとにかく抑えれば痛みがひきそうな症状であれば、炎症止めのお薬もいいかと」
迷った末、トラネキサム酸のお薬を選ばれたお客様。
飲み方の説明を改めて伝えたあとに付け加えます。
「かなり大事なお話ですが、今年インフルエンザが早い段階で流行りだしています」
「え? ああ、はい」
「インフルエンザの患者様って喉の症状から訴えてくることが多いです。もし、喉の症状の他にだんだん熱が高くなってきたとか、重い症状が出たらすぐに病院へ行ってください」
「わかりました」
「熱がでた時も、家にある解熱剤とかで無理くり下げようとはしない方がいいです。インフルエンザだった場合、薬によっては脳症を起こすものもございますので。一刻も早く病院に行くようにお願いします」
「わかりました、ありがとうございます」
「お大事になさってくださいね」
私の家族の話とか、少ない統計で申し訳ないですが、流行時にとにかく喉が痛くて病院にかかった場合のインフルエンザ率が本当に高くてびっくりするのと、病院にかかる本人はまさか自分がインフルエンザだとは思っていない率も高いので、皆さんこれからの季節はもっと自分を疑ってかかった方がいいですよ~!
日頃のうがい手洗い、そしてマスクの着用が大切になってきます。
皆さんも体には十分に気をつけて、日々をお過ごしください。
今日も一日がんばりましょう。