私は、たまたまドラッグストアの売場に立って、市販薬の相談を受ける仕事に就いています。
そのせいか、やっぱりおんなじようにお客様の相談にのるような接客をしている人のことをよく見てしまいます。
ドラッグストア以外にも、お客さんのお話を直接聞きながら商品を選ぶようなお店はいろいろあります。
家電製品、自動車、お洋服、宝石……などなど。
接客を受けていると、どの店員さんも、さすがその世界のプロフェッショナルと思います。
その中でも、安心、信頼して相談できる、商品を買える接客をしてくれるすごい店員さんはいます。
この人の接客に引き込まれる理由はなんだろう、そう思いながら、自分もいろんなお店でお買い物しますね。
目次
接客が上手な店員さんの話すことを観察すると
「接客が上手だな〜」と思う店員さんは、どんなことを喋っているんだろうと思いながら話を聞いていました。
すると接客上手の店員さんというのは総じて「話題の引き出しがめちゃくちゃ多い」人たちだと感じるのです。
それも、自分からベラベラしゃべり続けるのではなく、こちらのニーズに応じた話題を取り出して差し出すイメージ。
「話し上手は聞き上手」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
この「聞き上手」とは、黙って人の話をうんうんそうだね〜と、聞いていれば成立するものではないのだというのが、こうした接客上手な店員さんに出会うと、つくづく思います。
具体的に、接客上手な店員さんは、こんなところから話題を引っ張ってきてくれます。
自社商品の知識が豊富
自分の会社で扱っている商品の知識がしっかりと入っている店員さんの話は、当然安心して聞けます。
ドラッグストアでいえば、PB(プライベートブランド)商品や推奨販売品というところでしょうか。
当然なことのように感じるかもしれませんが、ここが曖昧な店員さんも少なくはないのです。
もちろん、全部把握しているのであれば最強ですけど……
最低限「お客さんはきっとここに疑問や関心を抱くだろうな」というところをしっかりおさえていて、答えられる店員さんは強いですね。
他社商品の知識も豊富
「この間別の会社のちがう商品を見に行ったんだけど〜」という、こちらの話題に答えられる店員さんの信頼度は高いですね。
競合他社の商品を把握し、自社商品と比較し、メリットデメリットを提示できること、です。
ドラッグストアでいえば、PB商品と、大手メーカーのNB(ナショナルブランド)商品のちがいを説明できるかどうかなどに当てはまると思います。
うちで売ってるこの商品は、どこの類似商品に対抗しているものなのか。
その商品との違いは、価格以外にもあるのかどうか。
もちろん、会社によってはしっかり他社研究をさせるという企業もあるのだと思いますが……
店員さん自身の「興味関心の範囲」で力の差が出てくる部分だと思います。
自分の経験談をとり入れる
洋服屋さんとかだと「私もこれ持ってるんですけど〜」という話題が店員さんから出てくることもあると思います。
ここで、商品を使ったことのあるという店員さん自身の「すなおな感想」などが上手に聞けるとすごいですね。
「上手に」というのは、購買意欲を損ねない話題の持っていき方をするということです。
実際に使って感じたことにはデメリットだって含まれることもあります。
そのデメリットをしっかり伝えた上で、お客さんにとってはどういういいことをもたらすかどうかを伝えられる人。
選択肢として残し、お客さんに選ぶ余地を与えておくことができる人は、すごいな〜と思います。
あとは、お客さんとの距離を縮めるための自分の話題をサクッと出せる人はスマートだなと思います。
他の人の情報をとり入れる
「こちらを長く愛用されているお客様の話ですが」
「こちらの商品を使っている従業員が何人かいるのですが」
と、自分以外の人の情報を話題として挙げられる店員さんは……
スキルの高さよりも「顔の広さ」「信頼性」を上げる効果を感じるなと思って聞いています。
他のお客さんからの話であれば、この店やその人を信頼して買ったお客さんとまだ繋がりがあるんだという証明になります。
従業員間の話であれば、その店員さんに他の店員さんが情報を開示できるという信頼があるというようにも感じます。
また、自分以外の人に関心が向くというアンテナの高さを感じる点でも、他人の情報を話題にできる店員さんはいいと思います。
話に段取りがあり脱線が少ない
接客が上手な店員さんの接客には、段取りがあって、着地点も決まっています。
だからどんなに豊富な話題で、いろんな話を展開していても、ぜったいに元の路線に戻れます。
いろんな話を聞くけど、そのどれもに自分が聞きたいことの答えが明確に存在していて、ストレスがないのです。
関係ない話をいつまでもダラダラ続けることもないし、答えがみつけられず沈黙になることもありません。
「話し上手は聞き上手」と思う所以は、ここに感じます。
多くの経験を積み関心を持つことこそ接客上手の一歩か
ということで、接客上手の店員さんというのは総じて「話題の引き出しが多い」という感覚があるという話です。
接客上手さんは
- 商品や人への関心がめちゃくちゃ高く
- コミュニケーションや経験をめちゃくちゃ積む
という努力をしているように感じます。
仕事への熱意もそうですが……
元をたどれば日頃からいろんなことに興味をもって、何事も楽しめる人が、こうした人なのかもと思うところもあります。
いろんな経験を積むからこそ、人やものとの出会いも多いし、場面の想像力も働くから相談してくる人にも寄り添える。
そんな気がしています。
接客上手になるには、行動あるのみ、ですね!
私もいろんな人の相談にのれるようにがんばるぞ〜。
それでは、今日も元気にいってらっしゃい!