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医薬品 接客

ドラッグストアでお客様にくすりを売らないのは手抜きではないというハナシ

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医薬品登録販売者という市販薬の販売をする資格者として働く靉(あい)といいます。

この資格はお薬を売るために作られた資格ですが……
同時に「くすりを売らない」という立派なお仕事があります。

せっかくお薬を買いに来店されたお客様を手ぶらで帰すなんて……
手抜き仕事してるんじゃないのって思われた人もいらっしゃるかもしれません。

いえいえ、登録販売者が市販薬を売らないのは、資格者としての役割です。

ということで、今日は「くすりを売らない登録販売者」についてお話しします。

なぜ「市販薬を売らない」のが仕事のひとつなのか

医薬品登録販売者が市販薬を売らないのは……
仕事の手を抜いているわけでも、責任逃れをしているわけでもありません。

いろんな理由がある中で、もっとも多いのはこの3つだと考えます。

市販薬を売らない3つのワケ

  • ほかの服用薬や治療中の症状に影響するから
  • 市販薬で対応できる範ちゅうを超えているから
  • 生活習慣の改善や養生法で解決できるかもしれないから

ほかの服用薬や治療中の症状に影響するから

市販薬を買いに来られる人の中には……
高血圧などの治療のために病院へ通院しているお客様もいます。

市販薬も飲み合わせによっては、ほかのくすりや症状に影響するものがあります。

治療の妨げになるため、通院中の症状があるお客様には基本的にお薬をおすすめしません。
通っている病院の医師へ、困っていることを伝えて、飲み合わせのいいお薬や治療法を提案してもらうことをすすめています。

市販薬で対応できる範ちゅうを超えているから

そもそも、相談された症状が市販薬で対応できるレベルでないものは、受診勧奨しています。

市販薬を使う目的のほとんどは「対症療法」
今出ている症状を「緩和」することであり「治す」対処ではありません。

また、市販薬も常用すると、効果を感じなくなるばかりか、体に悪影響を及ぼしてきます。
くすりをくり返し使用して改善されないようなものは、市販薬の使用をやめさせることも提案しています。

生活習慣の改善や養生法で解決できるかもしれないから

市販薬を使用し始める前に改善できそうなことがあれば、くすりを使わない解決方法を提案することもあります。

便秘薬をお求めの人に、朝イチにコップ一杯の水を飲むことをすすめたり……
せき止め薬をお求めの人に、スプーン一杯のはちみつをなめることをすすめてみたり……

健康的な生活習慣や養生法の知識を蓄えておくのも仕事のひとつだと思っています。

お客様へ最善の選択肢を提案することを優先すべき

「病院のくすりをもらっても治らないから」
「とにかく病院には行きたくないから」

など、さまざまな理由で市販薬に頼ろうとするお客様は多いです。

でも、もしそれが何か重篤な病気の前触れだったとして……
「対症療法」の市販薬を飲み続けることで治療が遅れ、悪化していくことがあってはならないと思います。

「せっかく自分たちを頼りにして来たお客様を手ぶらで返すなんて申し訳ない」

そう感じる前に、お客様にとって最善の選択肢を提案してさしあげる。
それが、専門知識を得てはたらく私たち医薬品登録販売者ができる判断だと思っています。

くすりを売らないのは、接客の手を抜いているわけでも、責任逃れをしているわけでもないのですよ〜!

今日もお客様に親身になって接することができますように。
すてきな1日になりますように〜!

-医薬品, 接客
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