新型肺炎の影響で、みんなの病気への予防の意識が高まっているからか。
暖冬の影響で寒さにさらされることが少ないからか。
今冬は風邪薬や皮膚薬などの相談をされることがほとんどありません。
その反動で、今年は早くから花粉症の相談に追われそうではありますが……
体感的に冬が一番お薬の売れる季節な気がしますので、これは異常事態。
マスクや除菌スプレーの販売もできない中、利益としてはどんなものなのだろうと、少し気にはなっています。
そんな中、20代くらいの若い女性のお客様が、しもやけのお薬を探しにご来店。
寒いところはやっぱり寒いのかな~。
東京の寒さと、山梨の寒さは違うし、長野まで行くとさらに違いを感じるくらいなので……
とか思いながらお話を聞きます。
「お水を使うこととか多かったりしますか」
「そうですね、水に触ることが多いです」
「かゆみとかはどうですか」
「かゆみも少しあります」
「しもやけのお薬なので、塗り薬が多いんですけどね。お水に触るということで、塗りなおしがちょっと面倒かもしれませんが……」
と、何種類かのくすりを紹介します。
「ひとつはワセリンとか、プロペトとか、油分で膜を張って手指を保護するタイプのものです」
肌にもやさしいし、外からの刺激から守ってくれるものです。
ワセリンは昨年花粉症対策で有名になったので、お客様も知っている様子です。
「でも、これ自体に症状の治癒だったり、かゆみを抑えるものが入っているのではないのですよ」
と、説明。
「くすりっぽいものでは何がありますか」
と、お客様。
もちろんあります。
「しもやけの治療に一番いいのは血行をよくすること、それに加えて、かゆみをおさえる成分が入っていればなおいいですよね」
と、取り出したのは、ひびやあかぎれに塗る軟膏です。
「これ、実はかゆみにも効果があるので、しもやけも効能としてOKなんです」
「そうなんですね、ひびのときしか塗っちゃだめだと思ってました」
「あとは、血流をよくするビタミンEが入った、こちらの黄色いクリームのお薬も、しもやけに有効ですね。血行が良くなれば、かゆみも自然におさまるかな~って思います」
結局お客様は、最後にご紹介した黄色いクリームをお選びになりました。
「寝る前に塗って、綿の手袋などをして寝ると翌朝とかつやつやの手になりますよ。しもやけには保湿も重要になりますから」
「手袋ですね、やってみます」
「それとやっぱり血行を良くすることも大切ですから、手先をご自身でマッサージしてからお薬塗ると効果もあがりますよ」
「わかりました、ありがとうございます」
「おだいじになさってください」
どこかの地域では春一番も観測かとか言っていますし、今年はもうなかなかしもやけのお客様は来られないかもですが、来年寒くなるかもしれないしちゃんと記録しておきます。
本当に、今年の冬はあったかかったですね。
今日もお客様にとっていい情報が提供できますように。
元気にいってらっしゃい~。