9年前の今日。
私は就職活動のために、地元・山梨へたまたま帰省していました。
外は少し肌寒く、体をゆすりながら実家へ帰るためのバスを待っていた時、あの地震は起こりました。
結局、乗る予定のバスは到着することがなく、甲府駅付近で働いていた母の退勤を待ち、車でいっしょに帰宅しました。
停電で暗い実家のリビングで、ろうそくの灯りの下、履歴書を書いていた光景を、今でもよく覚えています。
私はこの日まで、エンターテインメントが人を救うと本気で考えていました。
自分もそういう世界を作って、人を幸せにすることを思って過ごしていました。
でもこの日を境に「娯楽」の優先順位はぐっと低い存在になりました。
人々が本当に必要としているものは、水、電気、食べ物、着るもの、住むところ……
就職活動のスケジュールを白紙に戻し、津波の映像を流し続けるテレビをそっと消し、一人暮らしの部屋でめそめそ泣いている私は、世界で一番無力な存在でした。
あれから、私は30歳になった今でも「自分にできることって何だろう」と考えながら生きています。
新型ウイルス騒動で世界中が混乱を巻き起こしている最中ですが、ドラッグストアの店員として、登録販売者という資格者として、仕事を全うすることで少しでも人の役に立ちたい。
自分がここに生かされていることに感謝しながら働いていたい。
そう感じています。
今日も当たり前のように目が覚めて、一日を迎えられたことに感謝します。
悔いのないように毎日を大切に過ごしていきたいですね。
それでは、元気にいってらっしゃい。