私がPOPを書くときの、お決まりのスタイルのひとつが……
「文字は黒一色で書く」です。
絶対か! て言われたら、ごめんなさい。
誰かから依頼されたらそのリクエストに沿って書くこともあるので……
いわゆる「POP文字」「袋文字」などと呼ばれる飾りっぽいカラフルな字を書くこともあります。
これらの文字も華やかで目立ちそう! なんですが……
私は、自分からすすんで書くPOPにこれらの文字を使うことはほぼありません。
今日は「POPの文字をカラフルにしない理由」と……
「文字が黒一色でも目立たせる方法」について書きたいと思います。
目次
POPをカラフルな文字にしない理由はコレだ!

ご覧のとおり、私の書くPOPは基本的に文字は黒。
このPOPのように、わりとシンプルなものを何枚も書いたりします。
なぜ文字の色は「黒」にこだわるのか。
その理由は、少し考えただけでも3つは心当たりがあります。
それは、コチラ!
カラフル文字を書かないワケ
- 手書きなのに宣伝感が出てくるから
- 色が増えると逆に見づらくなるから
- POP1枚書き上げる時間がかかるから
理由1:手書きなのに宣伝感が出てくるから
カラフルなPOPの文字。
ドラッグストアやディスカウントストアなどでよく見かけます。
有名ディスカウントストアでは、そこにライターとして就いたら、まずあの独特な文字を徹底的に叩き込まれると聞きます。
カラフルで整ったかわいい文字で、たしかにちょっと憧れたりするものです。
だからこそ、この文字で書かれているPOPって「作り込まれてる感じ」がするんです。
間違いなく人の手で書かれているんですけど……
せっかく自分の言葉、自分の手で書いているのに、宣伝くさい。
「明るいリクルートスーツ姿の学生」に会ったみたいな……
内容を読んでもらって、商品のことを知ってもらいたいPOPを書きたい私は、そこまでの見た目重視感は、いらないです。
理由2:色が増えると逆に見づらくなるから

単純に、文章に色が増えるのって「情報過多」になると思うんです。
たとえるなら「大事なところにマーカー引きまくった教科書」って感じですかね。
どこがいちばん重要なんだよー! ていう教科書の人、いましたよね。
キャッチコピーのキーワードだけを赤に書きたい! というのなら、まだアリかもですが……
キャッチコピーから説明文を、それこそ赤や緑や青やと、たくさん色を使って書くのはナシです。
情報を受け取るときは、なるべく「どこが重要か」とか、いちいち考える間もなく入り込んでいくシステムでいたいです。
理由3:POP1枚書き上げる時間がかかるから

私はPOP作成時に「1枚15分以内で書く」を目標にしています。
はじめのうちはなかなか難しかったんですが、だんだん書き上げる時間が短く済んできました。
そこで最近、上の画像のようなPOP文字を使った手書きポップを書くことがあったんですが……
いや〜、時間がかかった!
完成後、制作時間を見てびっくり。
なんと2時間もかけてPOPを書いていたのです! 超大作!
文字ひとつに書ける労力が大きいんですよね。
一文字に色も3、4色使うし、文字を太くしたり大きくしたりしてメリハリをつけるためにブラシを変えたり……
時間をかければ「売れる」POPが書けるのか、といえば、そこはイコールではありません。
それだったら1分でも早くPOPを書き上げ、売場に貼って様子を見る方がいい気がするんですよね。
文字色黒のみでも目立つPOPを作る方法
以上の理由で、私はカラフルな文字のPOPをすすんでは書きません。
それでも、やっぱり……
「文字はカラフルにした方が目立つんじゃないか」
「黒一色の文字のPOPなんて地味で読んでもらえないんじゃないか」
と思う人もいるかもしれません。
そこで今度は、黒一色の文字でも、目に止まるPOPを書く方法をご紹介します。
きれいな文字じゃなくても「売れるPOP」は作れるんです。
文字の太さ・大きさの変化でメリハリをつける

文字は「太さ」「大きさ」を変えて書くだけでもメリハリが出て目を引くことが可能です。
キャッチコピーはとにかく大きく、紙半分がキャッチコピーでもぜんぜんオーケーです。
説明文は、キャッチコピーを書いたペンとちがう、細いペンを使用します。
キャッチコピーの中でも、キーワードはとくに大きく書いたり、助詞や送り仮名は小さく書いたり。
ボリュームを変えるのもメリハリをつけるポイントです。
きれいに整える必要はありませんが、自分らしく、丁寧な文字で書くと、よく伝わるPOPになります。
キャッチコピーにはアンダーラインを引く

キャッチコピーは、お客様にPOPを見てもらうための目立たせポイントなので……
コピーの下にぐっ、とアンダーラインを引くといいです。
白地のコピー用紙だったら、赤とか黄色のアンダーラインがよく目立ちます。
文字の邪魔もしませんよ。
説明文が3行以上になったときも、薄めの細いアンダーラインを引くと、だらだら感が軽減しまとまりがでます。
装飾は写真やイラストなどにおまかせする

もし、もっとPOPを目立たせたいのなら……
商品写真やイラスト、マスキングテープやシールを使って装飾するのも効果的です。
実際に商品を使っている写真や、実際にはたらく店員さんの写真を貼ると……
お客様の興味も注がれやすいし、イメージや親近感も持たれやすいです。
色画用紙のPOPに、白い吹き出しが出てるのもよく目立ちます。
イラストが苦手な場合は、既存のイラストPOPパーツや、商用利用可の素材集を駆使するのもアリです。
商品のことを「伝えたい」「教えたい」なら黒一択
ということで、私がPOPの文字をカラフルにしない理由と……
黒一色の文字でもPOPを目立たせる方法をご紹介させていただきました。
POPは絵画ではありません。
作品ではなく、それは販促物です。
どんなに時間をかけて、凝ったデザインのおしゃれなPOPを作ったとしても……
いざ売場に貼って商品が売れなければ、また書き直しです。
最初からどストライクの売れるPOPが書けるとは限りません。
試行錯誤のくり返しになることは前提。
だからこそ、余計な時間をとらず、パッと書けて、さっと売場に貼れた方が絶対にいい!
ぜひ、文字のあり方からふり返ってみてチャレンジしてみてください〜。
それでは、今日も元気にいってらっしゃい!