ここ最近、虫対策のご案内が続きます。
蚊やダニ、ヒルと並んで対応が多いのは
「ハチに刺された」
というお客様の接客です。
この日も、40代くらいの女性のお客様が、ハチにさされたからくすりを買ってきてと、旦那様に頼まれた、といってご来店されました。
目次
詳しい状態を聞いてみた
状況を知りたいと思い、お客様には
- いつ頃刺されたのか
- どんなハチに刺されたのか
- 刺された患部の様子
- 気分が悪いなどの全身症状の有無
などを聞いてみました。
結局ご本人でないのもあり、あまり詳しいお話は聞けなかったのですが……
ハチに刺されてから間もないといいます。
何のハチに刺されたのかまでは聞けず、患部は腫れており、痛みも感じるとのこと。
全身症状のようなものは、今のところ出てはいないようでした。
「ハチ」は基本的に受診勧奨している
「ハチに刺されたというお客様には、まず病院の受診をおすすめしています」
理由としては
- 虫さされ薬の対象の虫に「ハチ」が書かれているほどのものがないため
- アナフィラキシーショックなどの全身症状が起きる可能性もあるため
- 毒性の強い虫のため、まずは毒を抜くことが肝心であるため
を、あげて説明しました。
ハチに刺されたあと15分後の様子がひとつのカギ
とくに、ハチに刺されてから15分くらいには、症状が出始めて、全身症状を起こす可能性もあります。
刺されたところ以外が発赤したり、めまいや吐き気、血圧低下、呼吸困難などが見られる場合は「アナフィラキシーショック」を起こしている場合が高く、命にかかわります。
たとえミツバチなどの毒性が低いハチでも油断はできません。
お客様の場合、まだ刺されて時間が浅いようでしたので、なお様子をよく見ていただくように助言しました。
二度目のハチさされはさらに要注意
人は、一度ハチに刺されるとその毒に対する「抗体」を作ります。
ところが!
二度目にハチに刺されると、作られていた抗体が、ハチの毒に対して過剰に免疫反応を起こします。
この反応は刺されてから15分から30分くらいにあらわれます。
上に書いたような、全身症状として
- 全身の発赤やじんましん
- めまいや吐き気
- 血圧低下
- 意識消失
などが起きる可能性がとても高くなります。
こうした場合は、すぐに医療機関の受診が必要となります。
「ハチに刺されたとき」の対処法を説明
ハチに刺されたあとの対処方法として
ポイント
- 皮膚に残った針をそっと抜く
- 傷口を流水で洗い流す
- 爪や指で圧迫し、できるだけ毒を絞り出す
全身症状がある場合、複数個所刺されている場合は病院を受診。
必要に応じて救急車を呼びます。
刺された箇所が少なく、局所のみの症状があるときは、市販薬を試していただくこともあります。
炎症が強いときはステロイド剤の入った皮膚薬をおすすめします。
また、濡らして冷えたタオルなどを当てて、安静にするのも、かゆみや炎症を抑えるのに有効です。
毒は口で吸いだしてはいけないと念押し
間違った対処方法として「毒液を口で吸って吐き出す」というものがあります。
ハチの毒は水溶性ですから、口の中で毒が吸収されてしまう可能性があります。
薬局薬店の、お店によってはリムーバーを扱っているところもありますので活用するのもいいかもしれません。
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ステロイド剤入りの虫さされ薬を購入し退店
症状がその後も落ち着いているようなら、と、くらげやムカデなどにも有効とされる、ステロイド剤入りの虫さされ薬をご紹介。
よく観察して、状態が悪くなるようなら必ず病院を受診することをお伝えしました。
ハチさされは基本受診勧奨します。
たとえミツバチでも油断は禁物です。
応急処置は、必ずハチの現場から離れた場所で、早急に行いましょう~。
それでは、今日も元気にいってらっしゃい~。