お店独自のアイデアで売場を作ったという話に以前の記事で触れました。
先行して作ったハンドクリームの売場を含め、3種類の商品の売場を考えました。
残り二つは、ビタミン剤と栄養ドリンク。
こちらも思いっきり時間をかけてしまいましたがなんとか完成させました。
結論として、私は店ごとに積極的にオリジナルの売場を作るべきと考えていますが……
この売場を作っていく中で、思ったことなどを今日はつらつら書きたいと思います。
目次
売場作りは幅広い視点でなければなし得ない
まっさらな空間に売場を作るって大変なことだと思いました。
この限られたスペースを埋めるのに、いろんなことを考えました。
商品知識からの目線
POP一枚書くにも、商品のことを知らなければ作れません。
できる限りの商品情報を集め、どこをピックアップしてお伝えするか。
ただ商品説明を羅列したり、成分名や効能を書いたりするのではなく……
その商品の魅力をわかりやすく伝えるには何を書けばいいのか。
また、その伝える魅力によってその販促をどの売場の前に置くのかも変わります。
商品をいろんな角度から見ていく必要がありました。
お客様ニーズからの目線
商品の知識を得たら、今度はその商品をどんなお客様に買ってもらえそうかを考えました。
たとえば栄養ドリンクをすすめるとき。
新型ウイルスの流行の影響で病気に対する「免疫力」をアピールしようかとも考えていました。
でも、人参に含まれるサポニンは元気にさせると同時に「きもちを沈めてくれる」効果もあるとわかっています。
新型ウイルスに翻弄される日々に「きもち的に」疲れてしまっている人も多いのでは……
と、考えて「免疫力」アピールから進路変更。
「疲労」や「体力消耗」で栄養ドリンクを求めるのは当たり前だけど……
お客様のニーズを考えたとき、他のドリンクと同じアピールでは弱いという結論です。
そんな、商品のいいところを実際のお客様と結びつける目線。
ビジュアルを考える目線
商品の伝えたい魅力も決まった。
使ってほしいお客様の層も定まった。
そうしたらいよいよ「どんな売場にしてお伝えするか」という見た目の問題を考えます。
気になるキャッチコピー、目立つフォント、親しみやすいイラスト、商品写真。
などなど……
どんなふうに見せればお客様が気にしてくれるかな〜。
と、一生懸命考えて、てっぺんから足元までひたすら売場の見た目を気にする目線。
スタッフ一丸で本気出して考える機会
正直、これだけのスペースの売場ですが……
私一人の視点やアイデアだけではいつまで経っても完成できなかったと思います。
同僚が商品知識を提供してくれたり、こういうニュアンスでというアイデアをくれたり……
私が「こういうことをしたい」と言えば、それに対して「こうすればいい」と答えてくれたり……
同じ現場でいっしょに働いていても、それぞれ違った感性や視点を持っているので、店内のスタッフとは積極的に情報交換した方がいいと思いました。
店独自の売場作りは積極的におこなうべき
冒頭にも書いたように、お店でオリジナルの売場作りはやった方がいいです。
その理由は以下の3つです。
- 店舗によって客層もちがうし需要も変わる
- 現場の人のリアルな声の方が伝わりやすい
- 売上につながった販促を社内で情報の共有
店舗によって客層もちがうし需要も変わる
入社して何店舗か異動を経験しましたが、配属される店によって客層が全然ちがいます。
今の店舗のようにほとんどお年寄りの店舗もあれば、学生で溢れかえる店なんかもあります。
そんな多種多様の店舗に、同じPOPを設置したとして……
お客様に響く店もあれば、そうでもないお店ってありそうですよね。
同じ商品をおすすめするにもそのお客さん層でもってアピールの仕方が変わるのです。
だから、現場によって販促も変える必要があるのです。
現場の人のリアルな声の方が伝わりやすい
この「現場の人」は二通りあります。
- その店舗に勤める従業員の声
- その店舗を利用するお客様の声
「従業員の声」ならお客様にも顔が知れている人の意見や感想などは、安心感を持って受け取られそうですね。
POPなどの販促に、スタッフ本人の写真などを使用すると目もひくし親近感が湧きます。
「お客様の声」は実際に商品を利用し、リピートしている人の「感想」や「使い道」などです。
同じ地域の「お客様」の声なので、こちらも口コミ的で親しみやすく「私も試してみようかしら」という気持ちになりやすそうです。
こんなふうに「どっか遠くの知らない誰か」の意見より、顔が見える人やご近所さんのおすすめだったら、興味を持ってもらえる可能性が高いということです。
売上につながった販促を社内で情報の共有
実は、今回のこの売場作りは私の会社で、全店に一斉に与えられたミッション。
これを機に、普段まったく販促に手を染めなかった店舗も、売場作りを考えたことと思います。
私は、いい販促は「上手な販促」じゃなくて「売れる販促」だと思っています。
実際、今回これだけがんばって作った販促でまったくの空振りだったらどうしよう、という不安がありました。
店長曰く、じわじわと商品が売れているようなので半ばほっとしていますが……
全店でオリジナルの売場を作っているとしたら、どんな売場を作ったのか、全店で写真などを共有するべきだと思うのです。
数字に出ている店舗があったとしたら、どういうところに気をつけたのかなどの分析もした方がいいです。
それで、売上につながった店舗と似たような店舗は、その販促を参考に、今後の売場作りに活かせばいいと思うのです。
と、もっともらしいことを書きましたが……
単純に、他のお店がどんな売場を作ったのか興味があるので、共有した方が面白いなと思います。
ますます販促を勉強する機会が必要だと感じる
いつかこのブログにも書いたけど……
会社がこうして、今後もオリジナルの販促を作ることを推奨していくのなら、それに対する勉強もするといいのになと思います。
せっかくそれぞれに表現できるチャンスが与えられているのに、それを伝えるスキルにお店ごとで「ムラ」があるのはもったいないです。
社内の誰もがPOPを書く「基礎」をおさえていて、アンテナの向け方を知っていれば……
きっととっても仕事がたのしくなるんじゃないかな〜。
とはいえ、末端の社員である私が、この思いを誰にどう伝えればいいのかもわからず、です。
いつか、この気持ちを誰かと共鳴し合うことができれば。
そんな淡い希望を抱いています。
たのしくお仕事できることに感謝します。
今日も元気にいってらっしゃい〜。