「胃薬を探しているんですけど、これとこれ同じじゃないんですか」
と、50代くらいの男性のお客様。
手に持たれていたのは、同じ名前のお薬ですが、散剤と錠剤です。
「同じ名前ですが実は成分がちがうのですよ。粉のお薬は生薬の成分が多く入っていて、胃を健やかにしてくれるイメージです。そちらの錠剤には粉の薬にはない消化剤が含まれています。脂っこいものを食べて、胃がもたれるというのなら錠剤の方がいいかもしれません」
どうやらお客様は食べ過ぎによる胃もたれを起こしている様子でした。
日頃から食べ過ぎてしまう傾向にあって、最近はよく胃もたれを起こしやすくなっているといいます。
「胃もたれ起こしたときに痛みとかは感じたりしますか」
「痛みは特にないですが、それよりも気持ち悪さがありますね」
「お肉とか揚げ物とかのあぶらものはよく摂られますか」
「そうかもしれません」
「わかりました。今他に何かお薬とか飲まれたりしていませんか」
「ありません。こういう錠剤で、他にもいいものありますか」
「錠剤をご希望ですか」
「なるべく錠剤がいいです」
ということで、食べ過ぎによる胃もたれに効果がありそうな、食後に飲む錠剤の胃腸薬を他にもいくつかピックアップ。
胸やけや痛みはないようだったので、どちらかというと胃の運動が活発でなくなっている部分があると判断し、胃液をおさえるタイプのくすりは除外。
最終的にはじめのお薬ともうひとつ胃粘液を増やして胃の運動を促すタイプのお薬を紹介しました。
「胃がそもそも働いてくれてない気がするので、こっち(後者)の薬にします」
「かしこまりました。食べ過ぎにもぜひお気をつけくださいね」
「はい。ありがとうございます」
たくさんある胃薬を絞る条件として
・食前の服用か食後の服用か
・錠剤か粉薬か
も、判断材料として使えますが、この他にも
・痛みを感じるか
・複数の症状を感じるか
・服用薬はあるか
などを聞くことである程度は限定してお薬を選んでもらうことができます。
どんなお薬を選ぶにしても、きちんとしたヒアリングは大切ですね。
こちらの記事も胃薬の接客の記事になります~。
今日もお客様にとってよい選択ができますように。