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就職 資格

登録販売者の資質向上? 資格者のあり方をあらためて考えてみた

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私が登録販売者として、販売従事登録を済ませてから今日で2400日らしい。
およそ6年半以上、資格者として働いていることになります。

週1日本社に勤務するため、店舗でお薬の販売をするのは1週間のうち4日だけど……
管理者登録販売者として、この仕事に誇りをもてる働きをしたいと思っています。

「資質向上」という言葉を、この資格をとってからよく耳にするようになった気がします。

私は登録販売者として、どんな資格者でありたいのだろう。
なにが資格に対する資質向上になるのかを考えてみました。

登録販売者の変化と現状

登録販売者は一般用医薬品、いわゆる市販薬の販売のためにつくられた資格です。
改正薬事法の開始とともに生まれました。

近年では2万人から3万人が、毎年全国の試験に合格している感じですね。

比較的まだ新しい資格である登録販売者ですが……
開始の頃と比べて変わったところもあります。

受験資格不問の誰でも挑戦できる資格

登録販売者が始まった当初は、実務経験や学歴などのある程度の縛りが受験のために必要でした。

でも今は、老若男女、受けたい! と思ったら誰でも受けられる、とても間口の広い資格になりました。
学歴も問われないし、どんな仕事に就いていても大丈夫。

一度合格すれば、自動的に剥奪されるようなことも今のところはありません。
だから、いつか資格者として働き出せるその日に向けて、あらかじめ合格しておくということもできます。

一定期間の実務経験を経て「管理者」に

その代わり、ひとりでお店を開けて、お薬を販売できる「管理者」の登録販売者になるためには……
ある一定期間の実務経験が必要になりました。

この実務経験の時間数を満たしていない資格者は「研修中」という扱いになります。

ひとりでお薬を売ることはできず……
薬剤師や管理者登録販売者の指導がある下で経験を積んでいく必要があります。

管理者登録販売者になると、自分で薬店を開くこともでき、働き方の選択肢も増えていきます。

登録販売者は市販薬の「専門家」である意識が重要

そんな登録販売者として働いていく上で重要なのは……
やっぱり、自分は市販薬の「専門家」であるっていう意識を持つことかなと思います。

実際、お店に勤めると市販薬につきっきりで仕事をすることはできないのですが……
お客様のセルフメディケーションをサポートするためにも、私たちはいつでも安心して相談してもらえる立場でいる必要があります。

そうすると「専門家」として、頼りにしてもらうには……
こんなことができていた方がいいのかなと思うわけです。

科学的な根拠に基づいた情報提供ができる

当てずっぽうじゃなく、科学的な根拠に基づいて……
適切なアドバイスができる資格者である必要があります。

くすりや健康の情報は日々変わっていきますから……
新しい情報や知見には積極的に触れていき、自分の情報として使いこなせるのが専門家ではないでしょうか。

市販薬の使用以外の解決方法も提案できる

状況によって市販薬が適切かどうかの判断を求められるケースも出てきます。

医薬品を使わない養生法で解決できそうなのか、はたまた受診が必要なのか。

お客様が求める医薬品をただ売るのではなく……
市販薬をともなわないアドバイスができるのも専門家なのではないでしょうか。

また、お客様のセルフメディケーションをサポートするという意味であれば……
健康食品や介護用品、衛生用品などについての情報にも敏感である必要があると感じています。

お客様の目線に立ったコミュニケーションスキルがある

ただ売場に立ってにこにこしているだけでは、専門家としての役には立ちません。

市販薬の専門家として「お店に立つ」というのは、いわゆる「接客」がともなうということ。
接客スキル、コミュニケーションスキルが必要になってきます。

これは、資格試験を受けるだけでは身につけることができず……
向上させるにはとにかくお客様と関わる時間を多く持ち、場数を踏む以外に近道はありません。

難しい専門用語を、やさしい言葉に変えたり、具合の悪いお客様の不安を慮ったり……
市販薬の専門家といえども、やっぱり「人と向き合う資格」である意識を大切にする必要があります。

登録販売者制度にはまだまだ課題がある

誰しもきっと、なりたい資格者像、理想のあり方というのを持って、資格試験を受験することでしょう。
そして、資格者となって働き始めても、その理想を追いかけていくことでやりがいを得られるはず。

でも、この登録販売者制度には、まだまだ課題がいろいろあって……
それをクリアしていくのも、この資格の資質向上につながるとも考えられています。

例えば、こんな課題があるといえます。

職場によって業務内容が異なり積める経験がちがう

登録販売者の職場は、ドラッグストアだけにとどまりません。

コンビニエンスストアやスーパーマーケット、ホームセンターや家電量販店の市販薬コーナーなど……
市販薬を扱うことが主ではない現場も多いです。

しかもドラッグストアに勤めていたって、品出しやレジ業務、棚替えなど……
医薬品の販売接客とは遠い、ぜんぜんちがう業務が盛りだくさんです。

このように、業務形態や業務内容によって経験できる仕事はさまざま……
働いた時間数で積める経験は一律ではないという問題はあります。

現場を離れてしまうとすぐに管理者に戻りにくい

また、人間それぞれのライフステージというものがあるわけです。

それまでどんなに経験を積んで、頼りになる立派な資格者として働いていたとしても……
妊娠、出産、育児などで仕事を離れたり、介護に追われて仕事を離れたり……

一定の長い期間現場を離れてしまうことで、どんなにベテラン資格者でも管理者に戻れなかったりします。

実務経験の時間の計算方法は、これまでも何度か見直されていますし、今後も見直されるとは思います。
でも、管理者条件については誰もが平等な措置ではないなというように思うところも多いです。

医薬品の研修はあるけど管理者としての研修はない

店舗に勤める登録販売者が年に一度受ける必要がある「外部研修」というものがあります。
この研修の内容は、医薬品の特性や作用、適正使用など、正しい販売のために資格者がおさえておくべきことばかり。

でも、登録販売者試験に商品情報や接客スキルの問題が出てこなかったように……
この外部研修も、お店の管理のための研修内容ってぜんぜんないんですよね。

いや、店舗管理の勉強だって大切だと思いますよ。
医薬品の販売状況とかで得られる需要などの情報だってあるし、医薬品によるクレーム処理だって管理者の仕事でしょ。

お店のことを知るっていうのは、管理者の資質を上げていくようなもの。
てことは、登録販売者の資質向上に無関係ではないと思うんですよね。

登録販売者の資質の向上に必要なものはなにか

そんな課題を抱えながらも、ありたい資格者像を目指すために……
この先自分はどんなことをすればいいのか。

市販薬の専門家としての意識を高く保つために取り組むことは何か考えてみました。

知識やスキルを継続的に磨いていくこと

お薬や健康の情報……
目まぐるしく変化するそれらの情報にアンテナをたてること。
そのほか取り扱う商品や来店するお客様に関心を向けること。

これらを一時的なものにとどめず、継続して取り組むことが大切だと思います。

それらの情報を集め、薬学的、科学的知見に基づいて、自分で考え適切な判断ができる状態を保ちたいです。

専門家としての「基本」をおさえておくこと

どんなに新しい知見、情報を手にしても、基本的なことをおさえていないと自分のものにできません。

登録販売者としての「基本」ってなにか。
資格試験によく出てくるような知識もそうだと思います。

でも私はお薬の知識の基本だけでなくて、やっぱり接客の基本も大切にしたいなと思うのです。

お客様に相談されたとき、くすりばかりではなくちゃんとお客様が見えているか。
適切な言葉づかい、相槌、アイコンタクト。

お薬の「販売」のために作られた資格である以上、求められるべき点だと思います。

「管理者」としての仕事を把握し経験すること

目の前のお客様の対応だけで満足せず、お店がいい方向に営業できるよう……
仕事の全体的な課題を見つめられるようになることは、管理者登録販売者としての資質の向上になると思います。

自分が売場でお客様の健康の相談にのれるのは、お店という大きな船が沈まずそこにあるから。

身近な従業員、そしてお客様にとって安心安全の場を作り続けられる、そんな資格者を目指せたらと考えます。

くすりだけを見つめず視野を広く持った資格者を目指したい

けっきょくのところ、私が目指す登録販売者は、くすりを見つめすぎない資格者であることに気づきました。

それはけっしてくすりの情報収集をおざなりにしていい資格者と言っているのではないです。
それを求めつつ、人と店も見つめられる資格者であることを望んでいるのです。

スーパーマンみたいだと諦めそうになることもあるかもしれない。
でも、少しずつでも、そんな理想に近づけるように、努力を続けていくのが大切なのではないかと思います。

すぐには変われないかもしれないけれど、努力し続けてさえいれば、元に戻ることはない。

そう信じて、今日もお仕事がんばっていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

今日も元気にいってらっしゃい!

-就職, 資格

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