登録販売者になった当初は、自分の資格がどのくらいの認知度なのか気になって、インターネットで検索にかけたりしました。
そのとき、真っ先に出てきたページで残念に思ったのは……
「登録販売者は役に立たない資格なのですか」
という誰かの問いかけに対して、こぞって「役に立たない」というような旨の回答をしているものでした。
今でこそいろんな現役の資格者のみなさんが、この医薬品登録販売者という資格に対して
「こんないいところがあるよ〜」
という情報をあげてくださることが増えてきましたが……
あまりの言われように当時はへこみました。
医薬品登録販売者、結論から言って役に立たないことなんてないですよ〜!
目次
薬剤師がいなくても大多数の市販薬が売れる
開店から閉店まで薬剤師さんがいる店舗って、なかなかないですよね。
たしかに薬剤師さんがいなくなると、第一類医薬品は販売できなくなってしまいますが……
市販薬の9割は登録販売者でも販売することができます。
薬剤師さんもいない、病院は閉まっている……
そんなときも誰かのお役に立てるかもしれないのが、われわれ登録販売者です。
登録販売者は市販薬を売るだけが仕事ではありません。
くすりを使わない養生法を教えたり、受診が必要な場合は救急の連絡先を教えたり。
いろんな解決方法をお客様目線で提案できるのも登録販売者の役割です。
「受験資格不問」ってそんなに悪いことかな
医薬品登録販売者の資格試験の受験には学歴や経歴は不問です。
いわゆる誰でも受験のチャンスがある資格です。
6年制大学を卒業して国家資格を受験しなければならない薬剤師資格と比べて、受験までのハードルが低いことを言われることもありますが……
「受験の間口が広い」ことって、すごくいいことだと思いませんか。
だって、世の中には薬学部に進みたくてもいろんなことが理由で進めない人だっています。
反対に、学生時代を過ぎてしまっても新しいことに挑戦したい人だってたくさんいます。
今の自分を変えたい、そう思った時に、医薬品の販売ができる資格が「誰でも受けてもいい」なんて、わくわくしながら挑戦できそうじゃないですか。
医薬品登録販売者は、前向きで明るい未来を望む人が受験するのにぴったりの資格でしょう。
それに「誰でも受験できる」からって、イコール「誰でも受かる」資格ではありません。
当てずっぽうで受かるような試験と思ってかかると、大けがするかもですよ。
給料が高ければ「いい資格」ではないのでは
いや、たしかに薄給よりもたくさんお賃金いただける方がいいですよ。
それだけで仕事に対するモチベーションが上がることだってあります。
でも、給料が上がるということは、それだけ責任がともなったり、その分自分の実力が釣り合わなければならないのではないでしょうか。
私たちがいただく「資格手当」を、ただ「資格を持っている人」という条件だけで受け取るのか……
「資格者として採用されている責任」として受け取るのかは、当人の意識で変わります。
実際、どんな仕事も給料だけよければ続けられるものかと言われればそうではないですよね。
仕事内容が好きかどうか、人間関係は良好か、お金に代えられない仕事の条件だってたくさんあるはずです。
取得後の磨き方次第でひかり輝き方が変わる
この資格は決して「取って終わり」の資格ではありません。
くすりや健康の情報は日々更新されていきますし、接客スキルは現場に立ってからでないと身につきません。
積極的な声かけ、専門知識のインプット、接客内容の記録、などなど……
登録販売者は資格を取ってからこそたくさん勉強することがあるのです。
この「勉強」をやるか、やらないかで、その「資格者の価値」はかなり開かれると考えます。
日頃から向上心を持って学べる資格者は、一段とピカっと光って見えるに違いありません。
役に立つかどうかは「資格」の問題じゃない
- 市販薬の9割は登録販売者が販売できる
- 「誰でも受けられる」からって「誰でも受かる」わけじゃない
- どんな仕事も「高い給料」には責任と能力が問われてくる自覚を持つ
- 試験合格後の自己研磨のちがいで資格者としての魅力が変わってくる
「医薬品登録販売者」という資格は「役に立つ」資格です。
ただ、その人が「役に立つ登録販売者」になるか「役に立たない登録販売者」になるかは、その人の考え方と努力次第でいくらでも変わります。
私は、きっと誰かの役に立つんだと思って、日々勉強していきたいと思います。
がんばります。
それでは、今日も元気にいってらっしゃい〜!