登録販売者とは「医薬品登録販売者」とも呼ばれ……
「(都道府県で販売従事)登録(をして医薬品を)販売(する)者」
一般用医薬品(市販薬)の、第二類・第三類医薬品の販売を許されている資格者です。
私はその登録販売者として、地方のドラッグストアでお客様のお薬や健康の相談接客をしています。
近年、通信講座などで資格取得の勉強ができることなどから注目されるようになった印象があります。
受験資格に制限はなく、有名芸能人の資格取得も話題になったりしました。
実際に資格取得で得られるメリットはたくさんあり、将来性はあると資格者の私自身も感じていています。
そんな登録販売者に「私もなりたい!」と思っているあなたへ……
一人前の医薬品登録販売者になるには、どんな段階を踏まなければならないかというのを解説したいです。
「登録販売者になりたいけれどまず何をすればいいのかわからない」
「試験に合格するだけでは登録販売者になれないって本当なのかな」
そんな疑問を解決したいと思います。
目次
「登録販売者になる」と決めたら踏むステップ
医薬品登録販売者になるには、いくつかの踏まなければならない段階があります。
ざっくり分けるとこんな感じです。
- 資格試験で合格をめざして勉強する
- お店に就いて「販売従事登録」をする
- 働きながらくすりや接客の勉強をする
- 勉強を続けながら「実務経験」を積む
順番に解説します。
資格試験で合格をめざして勉強する
登録販売者になるには、まず、各都道府県で実施される「登録販売者試験」を受験し、合格しなければなりません。
登録販売者試験は、都道府県で年1回ずつおこなわれ、日程も問題内容も実施場所(ブロック)によってちがいます。
日程が重ならなければ県をまたいでの併願も可能で、1回受かれば、どこの県の試験でもオーケーです。
(併願に関しては、都道府県によってルールがちがうこともあるので、そこのところは県のホームページをチェック!)
まずは、この試験を突破することがスタートです。
受験勉強のカギとなるのは、各地で実施された、実際の資格試験の「過去問」を解くことです。
これは、いまの自分がどのくらい理解できているのかと、何が苦手なんじゃということを把握するための大切な手段です。
勉強期間は人によってまちまちですが……
焦らず自分のペースで、ひとつひとつ積み重ねることが大切です。
お店に就いて「販売従事登録」をする
資格試験を受けて、合格した人は、ぜひ「販売従事登録」をしてください!
「販売従事登録」は、お薬を販売するお店に勤める合格者が、そのお店に登録販売者として働きますよという登録を、お店の管轄の都道府県に申請することをいいます。
この申請が受理されて、無事「販売従事登録」が済んだ試験合格者が、登録販売者として働くことができるのです。
もちろん、試験に合格すれば登録販売者試験の「合格通知書」が手元に届きます。
でも、登録販売者という資格が、医薬品を「販売する」ことに重点をおいた資格である以上……
この「販売従事登録」をしているかどうかというのは、資格者としての本来の立場として機能するかどうかにかかってきます。
ちなみに、現時点で「登録販売者」という資格は、一度合格すれば勝手に失効することはまずありません。
なので、試験だけ受けて合格しておいて、自身のタイミングで従事登録に至るのは、全然アリだと思います。
働きながらくすりや接客の勉強をする
登録販売者は資格試験に合格さえすれば、くすりの相談や販売が流暢にできるわけではありません。
なぜなら、登録販売者試験には「商品知識」や「接客技術」に直接つながる問題というのは一切出てこないからです。
そう、これらの知識や技術は登録販売者として働くように「なってから」自分で勉強することなのです。
だから、資格をとってお店に立つようになったら……
どんどん積極的にお客様の相談相手になり、商品について興味をもっていかなければなりません。
勉強を続けながら「実務経験」を積む
こうして勉強しながらお店に勤めて……
過去5年間のうちに2年間、かつその合計時間が1920時間以上お薬の現場ではたらくことができれば「管理者」としての要件を満たすことができます。
「管理者」の要件を満たした登録販売者は、ほかに資格者がいない時間帯も、ひとりでお店をまわすことができます。
一人前の登録販売者として扱われるようになるのです。
ちなみに、この「実務経験」というのは登録販売者試験に合格する以前の経験も含まれます。
また、管理者要件を満たした一人前の登録販売者になれば、自分で薬店を開業することもできるようになります。
「理想の資格者」をめざしてがんばりましょう!
医薬品登録販売者になるには……
- 資格試験で合格をめざして勉強する
- お店に就いて「販売従事登録」をする
- 働きながらくすりや接客の勉強をする
- 勉強を続けながら「実務経験」を積む
こうした段階を踏むことで、立派な資格者となることができます。
きっかけはなんでもいいですから、まずは試験の合格をめざしてみましょう。
きっといいことが待っているはずですよ〜。
資格をとって働いていると、いろんな経験をし、ときには自信をなくしてしまうような出来事も増えてきます。
そんなときは、いま一度自分自身がどんな資格者でありたかったのかどうかを想像するといいですよ。
理想の資格者、なりたかった自分をめざして、がんばりましょう。
それでは、今日も元気にいってらっしゃい〜!